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”世界”の法則2

最近長めでしたが、今回は区切りが悪かったので短めです。

 放課後、ジェミクスの言葉通りに特別図書閲覧室に行く。キーラ達に告げると勉強だねと言われて笑って誤魔化すしかなかった。随分な頻度だと思うが不可抗力である。


 ジェミクスに悪意はなさそうでも一応警戒しながら、カウンターに近づく。そこにはマギルタもジェミクスもいない。その代わりに濃厚な魔力の粒子が漂っているのを感じる。その魔力の粒子はリルを誘うようにまとわりつく。すると、その粒子がリルを導くかのように閲覧室の奥の方へと流れていく。

 その魔力の粒子の流れを辿ってリルは進んでいく。

 すると昼の問のようにささやき声が耳に届く。


『昨日の個室に入ってください』


 ジェミクスの声だった。だが姿は見えない。一度かけれだ何度も使えるタイプの魔法のようだ。たぶんこれはジェミクスの固有魔法だ。自分で解くのはかなり難しだろう。

 今は必要だが対人魔法は騎士など専門機関の人間以外には基本的に禁じられている。ちゃんと後で解いてもらわないと色々と困る事があるそうだ。

 

 そう思いながら慎重に足を進め扉の前に立った。すごく怪しいと思うがここまで来て引き下がりきはない。リルは深呼吸下あと扉に手をかざす。音なく消えた扉にリルは静かに足を踏み入れた。











 目の前に広がるのは一人分の椅子と机を備えた小さな個室ではなく、とても広い部屋だ。

 地面には赤を基調に細かい刺繍の屠どこされた美しいカーペット。その上に備え付けられているのはシンプルながらも美しい調度品。天井の小さめのシャンデリアが部屋を照らしだす。

 エミリアの部屋ほどではないが、十分にお金のかけられた上質な部屋だった。


 リルが振り返ればそこには入ってきたはずの扉はない。たぶん精神系空間魔法などで、あの個室とここが繋げられていたのだろう。魔法学院のセキュリティー面で考えるとかなり高度な魔法である。


 誰もいない部屋にぽつんと取り残されてリル迷う。ジェミクスからの指示を待つが一向に何も言われない。不審に思ってリルは自分から問いかけた。


「すみません。ジェミクスさんいますか?」


 すると少し間を置いて声が返ってくる。


『へ?あわわ、す、すみません。座って少しだけお待ちください。すぐお茶の用意をしますから』


 あいかわらず気の抜けるようなジェミクスの声が耳に届く。

 ジェミクスの声に了承の意を示して目の前にあるソファーに座ったって息を吐いた。硬くもなく柔らかすぎずとても座り心地のいいソファーだった。


 ほどなくして扉が開いた。リルはジェミクスだと思って振り向いた。その予想は外れてはいなかった。けれど、ジェミクス一人ではなく、リルは顔を見た瞬間思わず立ち上がった。


「お待たせしました。ジェミクスお茶を差し上げなさい」


 凛とした声の女性は後ろにお茶セットを抱えたジェミクスそう命じ、自分もキビキビとした動きでソファーに寄ってきてリルの前で足を止め、ビシッと音がしそうなほど機敏な動きで敬礼を行った。


「初めまして、リル・リトル殿。私は王国騎士団第2部隊隊長ビルズ・ホーギーと申します。不躾な方法で呼びつけてしまって申し訳ありません。理由についてはこれからお話します。どうぞおかけください」


 ビルズは小柄ながらにさすが歴戦の騎士といった迫力を持って席を進めてきた。先程から気の抜けるようなジェミクスの対応を受けていたので目の前にビルズの存在感にリルは内心慌てていた。

 そのため咄嗟に「とんでもないです」あわてて返し、勢いよくお辞儀をした。


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