表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女という年ではない。  作者: あるにゃとら


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/33

第33話

 話を聞けば、みんな私のファンだったらしい。いわば同僚とも呼べる魔法使い相手にファンとかそう言うのはあるのだろうか?と思ったが、好かれることは嫌なことでは無い。


 なぜファンになったのかと聞いてみれば、「テレビで映っている姿が格好良かったから」だそうだ。

 奏を守るために戦ったときのやつね。


 他にも「B級を単独で撃破していることがすごい」と言われた。ここ数十年の魔法少女史で、B級以上を単独撃破したのは私だけ。そもそもB級自体がほとんど出現しないということもあるし、出現したらしたでその街は存亡の危機に陥るので、周囲の動員できる魔法少女はすべて動員される。そういった理由から、B級以上を単独撃破しているのは私だけということになっている。


 とりあえず、昼からの予定があり時間が押しているからということで今日のところは解散。また後日いろいろお話をすることになった。


 さて、予定というのは美容院のことだ。母の知人が美容院を経営していて、昔から結構相談に乗ってもらっていた。

 ここ最近は化粧に服の系統も可愛いから格好いい寄りに変化させたので、似合う髪型とか化粧についてお話を聞かせてもらえればと思い、母に連絡してもらったのだ。

 そして取ってもらった時間がお昼からだったというわけ。


 なお既に予定は済ませ、実家までの帰路についている。美容師さんには少々のアドバイスと多量の賛辞をもらった。私も自分でセットしている段階からなんとなくわかっていたが、こちらの系統の方がよく似合うらしい。


 おすすめの服飾ブランドも教わったし、家に帰ったら見てみようと思う。ちょっと話を聞いたところだと、セクシーなものが多いらしく、背伸びしているように見えないかは心配だ。


「あれ?」


 実家近くの駅に着き外に出ると、中学時代の友達を見つけた。ナンパされ中の。

 しかも滅茶苦茶イラついている。彼女は基本笑っているので勘違いされやすいが、その実沸点がものすごく低いのだ。イラついた時にこぶしを握る癖が昔のままなら、彼女は間違いなくイラついている。


「いや、ほんとほんと。水族館できたの知ってるっしょ?楽しいから行こ?」

「いえ、ですから結構ですと何度も……」

「ごめんねお兄さん。この子私と予定があるの。退いてくれない?」

「え?」


 声をかけた。ここで連絡先を交換できないと、次に連絡先を交換できるのがどれだけ分からないし。

 それにナンパは嫌いだ。軽く見られているようで腹が立つ。今なら撃退もしやすいし、ちょうどいい。


「ん?何さ君……うわすげぇ綺麗。お姉さんも来ない?」

「結構です」

「いやそう言わずにさ」

「それなら、私の後ろにいる保護者がOKを出したらいいですよ」

「お、まじ?保護者って誰?」

「後ろの黒いスーツを着たグラサン付きのガタイの良いお兄さんたち」


 私の後ろを見たお兄さんの顔色が青くなっていく。それはそうだろう。なんせ私の後ろにいるのはプロの護衛。圧がすごいからわかりやすい。

私服でばれないようにしているわけではなく、そもそも怪しい人が近づかないようにと正装で私の後ろをついてきている。

 帰省先にもちゃんとついてきているのだ。それが仕事だから。


「うお……」

「どう?聞いてこれそう?」

「いや、ちょっと遠慮したいかな……」


 お兄さんは去っていった。そこまでしつこく来なかったので割と安心している。護衛の人たちには「なんで危険に突っ込んでいくのか」と怒られるかもしれないが、絡まれているのが友達なのだから仕方ない。


「大丈夫だった?」

「は、はい。ありがとうございます」

「いーよいーよ。それより連絡先交換してくれない?スマホ無くしちゃって消えたんだよね」

「はい……?」


 そう言うと、彼女は話が理解できない様子で首をかしげる。もしや私のこと忘れちゃった?半年もたっていないのに、忘れられたなんてことある?


「あの、失礼ですがお知り合いでしょうか……?」

「いや、わたしわたし。心愛だよ、心愛。中学一緒だった」

「はぁ。心愛……心愛⁉心愛ちゃんなの⁉」


 おお、どうやら忘れられていたわけではなかったらしい。良かった。結構仲がいいほうの子だったから、忘れられていたら純粋にショックだった。


「そうそう。気が付くの遅くない?」

「いや、心愛ちゃん変わり過ぎよ。前まではクラスに一人はいる可愛い女の子って感じだったのに、今の心愛ちゃんは絶世の美女だもの。多分クラスの誰にあっても気が付かないわよ」


 おお、これは褒められているのか。

 彼女の名前は神代唯。とある大企業の社長令嬢だ。長い濡羽色の髪が美しい。中学1年生の時に体育でペアになってから仲良くなって、それからは休日も遊んだし、唯の家にお泊りに行ったこともある。


「会うのは半年ぶりね。この後は空いてる?少し話したいのだけれど」

「大丈夫。私も唯と話したいし、どっかカフェでも行こうか」

「ええ、それではエスコートをお願いするわ」

「はいはい」


 唯は変わっていないねぇ。昔から一緒に出掛けると、私にエスコートを任せてくる。別に大したことではないから気にしないけどさ。


「前から言っているけど、そういうのは婚約者にしてもらいなよ」

「ヘタレだから無理ですわ」


 ちなみに産まれたときから婚約者がいる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ