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魔法少女という年ではない。  作者: あるにゃとら


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第16話

「落ち着きましたか?」

「はい……」


 10分ほどで明坂さんは戻ってきた。私もこれはもはや仕方ないと諦め半分で受け入れたので、ここから先が本題になるだろう。


「まず初めに心愛さんのことについてですが、戦闘する中で衣装がだんだんと変化していきましたよね?心当たりはありますか?」

「これだろうな、というのが一つあります」

「お答えしていただいても?」

「大丈夫です。私、魔法少女になったのってお金につられたからじゃないですか」

「そういえばそうでしたね。その割には毎日練習してしっかりしていたので、ほとんど忘れていました」


 忘れてたんかい。私をスカウトしに来たのは明坂さんなのに。


「まぁそんなわけで、私って魔法少女として半端だったんだと思います。他のみんなは純粋に人を助けたいと思って戦っているのに、私だけがほかの目的のために魔法少女になっていたので」

「あの戦闘で心境の変化があったと」

「そうですね。友達を守るためって言うそれだけの純粋な想いで戦えたから、私の中にあったずれみたいなのが治って本当の魔法少女になれたんだと思います」

「ずれと言うと、心愛さんが話していたものですね。それに関してはまた後日変身したときに改めて確かめてみましょう。では体に何か異常があるわけではないと」

「心境の変化くらいです」


 改めて自分の想いを言葉にするのは恥ずかしい。あの戦いまでずれが治っていなかったということは、それまでの私は不真面目に真面目していだとおもう。


「魔法少女関連のことは後日改めて変身した際にお聞きします。研究者たちが話を聞きたいそうなので」

「あ、魔法少女と言いうか魔力関連なら報告できることが一つあります」

「それは何ですか?」

「『崩壊』が発生するメカニズムです」

「なんと……!今説明してもらうことはできますか?」

「ん~……なんか言葉にしづらいので、後でレポートにして提出します」

「わかりました」


 戦闘中は頭がよく回っていろいろ考えられたのだけど、今は何を考えていたか記憶があやふやなんだよね。

 ただごちゃごちゃしているだけで忘れているわけではないから、一つ一つ文字にして文章に起こすことは可能だと思う。


「では次ですね。学校生活についてですが」

「何かあるんですか?」

「あ、学校を辞めろとかそういうわけではないのでそこは安心してください」


 あ、それならよかった。せっかく新しい友達ができて学校生活が充実してきたのに、それがすべてなくなってしまうのは避けたい。

 いずれ転校するから別れが訪れてしまうことは間違いないが、それだって急に別れるのと事前に知っていて別れるなら大きく違うはずだ。


「心愛さんの登下校に護衛をつけるという話が上の方で出ています。心愛さんが世界的に有名になったためですね。海外からスカウトにやってくるかもしれませんし、一部過激なマスコミが過剰に話を聞いてくるかもしれません」

「海外のスカウトはよくわかんないですけど、マスコミが過剰に話を聞いてくるってどういうことですか?」

「今の状況だと、心愛さんを映せば視聴率が取れることは間違いないですからね。無理やり撮影してくるかもしれないという事です。そういった場合は護衛の方を前に出してください」


 いやいや、私は魔法少女だぞ。言っては何だがやろうと思えば人など簡単に害することができる程度の力はある。その魔法少女相手にそんなことをする人間がいるのか?

 まして魔法少女は魔獣に対抗できる唯一の存在。これで気分を害してボイコットすれば、それだけ死ぬ人間が増えるということになるのに。


「そんな人がいるんですか?」 

「どこにでも程度が低い人間はいます。それと、ご実家の方にも及ぶ可能性がありますので、こちらの方で護衛をすでに派遣しています。ご家族様は無事ですのでご安心ください」

「あ、それは良かった、です……?」


 ん?私の実家に護衛?

 まて、私は家族に自分が魔法少女だと伝えていない。恥ずかしいから。しかし護衛は既に向かっている。人間の当然の心理として事態を把握しようとするだろう。私ならそうする。


 つまり家族は護衛に聞いている。「なぜ護衛をするのか」と。そして護衛は答える。「娘さんの魔法少女活動の影響で皆様方に危険が及ぶ可能性がございますので、政府よりお守りするようにと指示を受けています」と。


「ば、ばれた……家族に言い年した娘が魔法少女だって」

「ご家族の方ならすでにご存じですよ」

「えっなぜ⁉」


 しらない。怖い。なんで知っている?魔法少女の話を知っているのなんて本部の人間だけだぞ。


「心愛さんは未成年でしょう。成人していない以上命を預かるなら、保護者の方にお伺いを立てるのは当然です」

「そ、それは確かに」


 納得してしまった。確かにその通りだ、私はまだ15歳で未成年だった。魔法少女活動の中で求められている役割が大人としての役割だったので、すっかり忘れていた。


「ここで話せることは以上ですね。本来はもう少し話すことがあったのですが、心愛さんも疲れているでしょうし実際にことを起こす段階になったら改めてお話をさせていただきます」


 確かに少し疲れている。3日も寝ていたせいか眠くはないが、とにかく体力が落ちたように感じる。

 筋肉は早く衰えるものらしい。


「ではまた後日。心愛さんが退院できるのは3日後だとのことなので、次の日には一度本部に来てください。その際魔法少女関連の実験をします」

「わかりました。ありがとうございます」

「はい。では、ごゆっくり」


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