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魔法少女という年ではない。  作者: あるにゃとら


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第15話

「心愛さんは国民に幅広く均等に情報を与えるために必要なものは何だと思いますか?」

「えっと、テレビとかですか?」


 スマホも情報を得るために便利ではあるのだが、今の時代では少々厳しい。魔獣の情報を得ることが難しいのだ。


「そうですね、それは正解です。かつては3種の神器とも呼ばれた生活の必需品です。テレビは中継という形で万人にリアルタイムで情報を与えることができます。かつては一度廃れかけたテレビですが、魔法少女が現れてからは再び勢いを増しました。なぜなら魔獣に対し情報を得る手段がテレビ以外にないからです。スマホによる動画撮影などしていたら即殺されます。多くの場合安置である上空から撮影できれば話は違いますが、一般の方にそれは不可能です。故にテレビが復活しました。企業の力と科学の力で空を飛び上空から魔獣を中継することで、人は魔獣の姿かたちを知る機会が増えました」

 

 へー、それは知らなかったな。最後にテレビを見たのは実家にいるときだ。母が「私がまだ若い時は廃れたのにまた復活した」と言っていた気がするが、明坂さんの説明が理由らしい。


「それが私とどう関係が……?」

「簡単に言いますと、全部映りました」

「はい?」

「おそらく屋根の上を移動する何かをテレビ側が認識したのでしょうね。何だあれはとカメラに移してみればなんと驚愕どうみても小学生ではない魔法少女。これは特ダネだとついて行けば紙一重で友人の危機を助け、目の前で魔獣がイレギュラーを起こしたにも関わらずその友人を守るため果敢に立ち向かい、あろうことか覚醒としか思えない現象すら起こして勝利する。そして最後は力を使い果たして気絶。しかも今時物語の主人公ですら言わないような気障なセリフまで吐いていましたからね。」

「な、な」


 知らないそんなこと。上空なんて気にしている余裕はなかったし、もし認識していたとして私の行動が変わるわけではないが、事前に知っているのと後に知らされるのでは心の持ちようが違い過ぎる。

 というか最後の気障なセリフってなに?


「いや、待ってください。気障なセリフってなんですか?」

「覚えていないんですか?」

「正直あまり」


 魔獣が進化してから戦闘に入るまでの私は結構テンパっていたから、口にした内容とか考えていないし覚えていないのだ。せいぜい動かれたら困ると思っていたくらい。


「それなら動画を見ますか?ちょうど持っていますから」

「怖いですけどお願いします」


 そんな流れで映像を見させてもらったのだが……確かに私、すごいことを言っている。


『ふざけたこと言わないで』

『絶対二人で生きて帰るから』

『今この時間だけ、私に命を預けて』

『信じて。奏に傷一つ付けさせないから』

『今の私、何が相手でも負ける気がしないから』


「ウ、ウギャア~ッ」

「ああ、羞恥心が許容量をオーバーしてしまった」


 なんだこれ!私こんなこっぱずかしいこと言っていたの⁉同性相手に王子様みたいなことを言ってらぁ!奏はどんな気持ちでこれを聞いていたんだ……ごめんなさい。


「あわわあわわ」

「む、これは今話し合いするのは無理ですね。今後のことで色々伝えたいことがあったのですが……」

「ぎゃーす」

「お手洗いに行ってきますので、私が帰ってくるまでに受け入れておいてください」


 あわわ、あわあ。とんでもないことになってしまった。もう学校にいけないし、奏にも恥ずかしくて会えないよ。


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