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【祝45000PV】転生悪役令嬢イザベラ、婚約破棄も魔法も筋肉で粉砕します!  作者: 月待ルフラン【第1回Nola原作大賞早期受賞】
第二章:悪役令嬢イザベラ、メインクエストも筋力で踏み潰しますわ!
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第十九話:赤き戦姫の進軍

 鉄砦城の、巨大な城門が、ゆっくりと開かれていく。

 朝日を背に、その門から現れたのは、もはや、ただの軍隊と呼ぶには、あまりに異質な集団でした。


 超人集団へと生まれ変わったツェルバルク軍を率い、イザベラは白氷城へと進軍を開始。

 先頭に立つのは、もちろん、このわたくし、イザベラ・フォン・ツェルバルク。その肩には、父上から譲り受けた、巨大な戦斧が、誇らしげに担がれている。

 そして、わたくしの後に続くのは、鋼鉄の肉体と、狂信的なまでの忠誠心を宿した、最強の「筋肉信者」たち。

 彼らは、重い鎧を身につけながらも、その足取りは、羽のように軽い。その瞳には、これから始まる聖戦への、純粋な喜びと、高揚感が、燃え盛っていた。


「「「ハイル・マッスル! ハイル・マッスル!」」」


 彼らは、行軍の歌の代わりに、筋肉への賛歌を、地鳴りのように響かせながら、整然と、しかし、凄まじい速度で、白氷城へと向かう王道を進んでいく。

 その、あまりに異様で、そして、圧倒的な光景。

 道すがら、その行軍を目撃した農民や、商人たちは、最初、何事かと目を丸くしておりましたが、やがて、その、一点の曇りもない、力強い行進に、畏敬の念を抱き、道端にひざまずいて、こうべを垂れるのでした。


 この、ツェルバルク軍の、謎の進軍の報は、瞬く間に、王国全土を駆け巡りました。


その報は王都を震撼させ、諸侯は「ツェルバルク家の反乱か!?」と大混乱に陥る。


 王都では、貴族たちが、大混乱に陥っておりました。

「ツェルバルク家が、ついに、反乱を起こしたぞ!」

「いや、あれは、ライネスティア家への、示威行動だ!」

「どちらにせよ、静観が上策だ。あの、赤き戦姫の、今の勢いに、逆らうのは、得策ではない…」


 諸侯たちは、ただ、恐怖し、狼狽えるだけ。誰一人として、わたくしたちの、真の目的が、この世界を救うための、気高い「聖戦」であるなどとは、夢にも思っていませんでした。

 ふふん。それで、よろしいですわ。

 あなた方が、くだらない政治闘争に明け暮れている間に、このわたくしが、さっさと、このゲームを、クリアしてご覧にいれますから。


 わたくしたちの、神速の行軍を、止められるものなど、もはや、何もありませんでした。

ご覧いただきありがとうございました。感想や評価、ブックマークで応援いただけますと幸いです。また、世界観を共有する作品もあるので、そちらもご覧いただけるとお楽しみいただけるかと存じます。HTMLリンクも貼ってあります。

次回は基本的に20時過ぎ、または不定期で公開予定です。

活動報告やX(旧Twitter)でも制作裏話を更新しています。(Xアカウント:@tukimatirefrain)

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