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【祝45000PV】転生悪役令嬢イザベラ、婚約破棄も魔法も筋肉で粉砕します!  作者: 月待ルフラン【第1回Nola原作大賞早期受賞】
第一章:悪役令嬢イザベラ、ざまぁ婚約破棄を筋力で踏み潰しますわ!
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第五十話(エピローグ):赤き戦姫はプロテインがお好き

あの魔獣討伐演習から、数日が経ちました。

学園におけるわたくしの立場は、一変しておりました。廊下を歩けば、生徒たちが畏敬の念を込めて道を開け、囁き声が聞こえてきます。


「見て、あの方が…『赤き戦姫』様よ」

「あのグリフォンを、たった一人で…信じられない」


わたくしには、そんな新しい二つ名が付いたようです。ファンレターや、なぜか様々なメーカーのプロテインの見本品が、毎日山のように部屋に届けられました。


先日、学園の大講堂で、正式な表彰式も行われました。学園長から、これ以上ないほどの賛辞をいただき、そして、王家から下賜されたという、一振りの「宝剣」を褒賞として授与されました。


そして今、わたくしは自室で、一人、静かにその剣を眺めておりました。


きらびやかな装飾が施された鞘。抜けば、月光を宿したかのように青白く輝く刀身。歴史的にも、美術品としても、計り知れない価値がある逸品なのでしょう。


ですが、わたくしの心にあるのは、英雄としての誇りなどではありませんでした。


「はぁ……」


わたくしは、ベッドに倒れ込み、天井を仰ぎながら、心の底から、深いため息をつきました。


「これで、最大の破滅フラグを折れましたわ…」


そう。隠しボスであったあのグリフォンを討伐し、ヒロインと王子様を同時に救出したのです。これほどの功績を上げれば、ゲームのシナリオ上、わたくしが断罪されるという、あの最悪のイベントは、きっと回避されたに違いありません。


よかった。本当によかった。これで、またしばらくは、安心して筋トレに励むことができますわ。


わたくしは、安堵と共に、すっくと立ち上がりました。そして、改めて、目の前の宝剣を手に取ります。

ひんやりとした感触。ずしりとした重み。


わたくしは、それを、数回、空中で振ってみました。


「ふむ…」


素晴らしい重心バランスですわ。グリップの感触も、実に手に馴染む。魔力を通しやすいように設計されているのか、振り抜いた時の安定感が、そこらの鉄の塊とは比べ物になりません。


わたくしは、にやり、と笑みを浮かべました。


「ええ、ええ。これは、最高の『ダンベル』ですわね!」


わたくしは、その国宝級の宝剣を、片手で軽々と持ち上げると、早速、上腕二頭筋を鍛えるためのアームカールを開始しました。


「いち、にっ、さん、しっ…!いいですわ!この絶妙な負荷!実によく筋肉に効きますわ!」


学園を救った英雄、「赤き戦姫」。

その実態は、ただひたすらに、己の信じる「ゲーム」からの生存を目指す、一人の脳筋令嬢に過ぎませんでした。


そして――


彼女のその壮大な勘違いが、やがて王国の運命そのものを大きく揺るがすことになることを、まだ誰も知らない。

第1章終了です。ここまでお読みいただきありがとうございました。

「悪役令嬢」しているイザベラをご覧になりたい方は、「祝・推し発見!」の方もお読みいただくと楽しめるかと存じます。


改めて、ご覧いただきありがとうございました。感想や評価、ブックマークで応援いただけますと幸いです。また、世界観を共有する作品もあるので、そちらもご覧いただけるとお楽しみいただけるかと存じます。HTMLリンクも貼ってあります。

次回は基本的に20時過ぎ、または不定期で公開予定です。

活動報告やX(旧Twitter)でも制作裏話を更新しています。(Xアカウント:@tukimatirefrain)

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