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下剋上転生  作者: 社不帝
ギアンの街 冒険者編
14/22

魔物

ベッカ平原は見渡しがよく戦いやすいし魔物を見つけやすいがすぐ近くにはLEVEL3依頼のラノ竹林があって多少危険だ。人は全くおらず魔物を狩るにはラノ竹林に行くということらしい。


このの町の冒険者の主な収入源は魔獣の討伐らしく魔獣大氾濫によって狩るものがいなくなってしまったそう。だが2週間もすれば魔獣も元々の5分の1ぐらいに戻り始めるから問題はないそうだ。


ちなみにの森の依頼はラノ竹林と同じでLEVEL3依頼だ。LEVEL3と聞くとそこまでではないように思えるがLEVEL3なのは森の外縁部、ワーウルフやリズムザルとかがLEVEL3なので中心部にいる魔獣になるとLEVEL4が当たり前らしい。


ところでこんな見渡しの良いベッカ平原のどこにゴブリンがいるのだろうと思って歩いていると土が掘られたような痕跡があり近づいていくと土の中5箇所くらいから15体ほどのノーマルゴブリンが出てきて棍棒のようなものを振り回してくる。


ノーマルゴブリンは黒っぽい緑色をしていて身長は100センチぐらいあって俺と身長がそこまで変わらない。ルークは身長が145センチほどあるので見下す形になる。ノーマルゴブリンからは謎の悪臭がして下半身には草を巻き付けていてなによりも特徴的なのは顔だ。いやらしいニチャアと笑ったような醜悪そうな顔をしている。夢に出てきそうだ。


そう思っていると俺達は15体に囲まれ絶体絶命に、、、、、、、ならなかった。


俺はまず前方にいる3体のうち一匹に借りてきたナイフを顔面に投げつけ目の部分に刺さり「ガアアアア、、」と言っている所に流点気を流し身体強化した俺とルークが前のナイフが刺さっているやつ以外を1体ずつ首を斬って殺し包囲が崩れ慌てて追いかけてきた12体のゴブリンを一体ずつ丁寧に殺していく。


ゴブリンは足も遅ければ棍棒を振り上げるのも振り下ろすのも遅く、棍棒を持っている右手と首を中心に狙って切っていく。

ルークは剣でゴブリンを上から真っ二つに斬ったり顔面を潰して殺していた。


12体のノーマルゴブリンを5分ぐらいで皆殺しにしてナイフで右耳を切り取っていく。


「ノーマルゴブリンって手応えなさすぎじゃないか?戦ったっていう気がしないぞ。」

「そう言うけどLEVEL1の依頼って一般の人でも受けようと思えば受けられるようなものなんだし、周りを見ればわかるけどさっきみたいな掘った跡はないでしょ?多分ノーマルゴブリン討伐はラッキー依頼なんだよ。冒険者を始めた人が最初だけお金を貰えるようにね。」

「そっかー。」

「でもノーマルゴブリンだからこんな簡単なだけでグループゴブリンになるとまじで鬱陶し卑しいからね。」

「どうやってLEVEL上げる?魔物なんて全然いないよ。」

ベッカ平原の周りを見渡すが見た感じは魔物は一匹も居ない。

「ベッカ平原は広いからノーマルゴブリン討伐っていうLEVEL1の依頼と同じLEVEL1でも裏モグラ討伐もあるしLEVEL2のガンモルトと呼ばれてるワニっぽいやつもいるらしい。」

「それいつ聞いたんだよ?」

「ルークが朝、でっかい斧みてはしゃいでる時。ノーマルゴブリンの右耳取ったか?」

「うん、アルと合わせて15体分。え~~~といくら貰えるんだ?」

「青銅貨75枚だな。銅貨7枚に青銅貨5枚、1泊分だな。」

「アル、計算速いね。学校行って先生でも目指したら?」

「いや、貴族の子供相手に教える気にならないよ。」

「まあお父さん達から聞く限りはいい印象はないね。」


「それより早く冒険者協会まで行って換金して裏モグラ討伐しに来るぞ。」

「うん!」


俺達は冒険者協会に戻ってノーマルゴブリンの右耳を銅貨7枚青銅貨5枚に換金して武器、防具貸出所で胸当てを2個さらに借りて一旦宿に戻り布の袋を持ってベッカ平原に戻ってくる。


「裏モグラってどこに居るの?」

「裏モグラはノーマルゴブリンが居るところから西に

10分ぐらい歩いた所に居るらしい。裏モグラは知らないうちに後ろに居て頭目掛けて硬い石みたいのを投げてくるらしいから念のため頭に胸当てを被せといて。気をつけて、硬い石は当たりどころが悪いと死ぬらしいから。」


朝、ノーマルゴブリンが居たところから10分西に歩くと掘った跡が無数にある場所につく。

「ここだね、裏モグラ。」

「うん。」


お互い向き合って剣と刀を抜いて待ち構えていると

「アル、後ろ!!」

すぐに振り返って下に薙ぎ払いをすると茶色い、モグラに似たなにかを斬る。口はまん丸で歯が円状に20本ほど生えている。

討伐証明は裏モグラの上半身で斬った部分を布の袋に入れる。

ルーク後ろにいる裏モグラの存在に気づくのが遅れる。


「ルーク!!」

ルークは一瞬でかがんで裏モグラを斬る。さっきより一瞬遅かったからか裏モグラから硬い石は発射されていてルークが避けられていて安堵する。

飛んできた硬い石はかなりのスピードが出ていて一般人の子供が野球ボールを投げるのくらいの速度が出ていた。硬い石は凄く固く流点気を流し握りつぶそうとしても固くて潰せない。


夕方まで向き合って裏モグラ討伐をして合計10体の討伐証明を持って冒険者協会に帰る。


「ハイ、次の方どうぞ~。」

「裏モグラ10体の討伐証明です。」

「、、、、、、依頼完了です。裏モグラ10体、合わせて銅貨3枚。それとノーマルゴブリンと裏モグラを討伐したから2人はLEVEL2の冒険者になります。おめでとう御座います。」

「ずいぶん速いですね。」

「基本こんな感じです。LEVEL1の依頼は一般人でも受けられるレベルだしLEVEL2も余程のことがない限りは危険はないですから。」

「LEVEL3からは違いますか?」

「違いますね。LEVEL3からが正式冒険者と言われるし魔物や魔獣の強さもLEVEL2とは大きく違うしLEVEL4に上がる昇格試験もあって簡単ではないですよ。20代後半でLEVEL4になれれば良いほうだって言われてます。大体優秀な人が40歳くらいでLEVEL5になって辞めていくって感じですかね。」


「そう聞くと小さい頃からやっていればLEVEL7にいけそうな気がするんですけどね。」

「LEVEL5とLEVEL6じゃあ全然違うんですよ。LEVEL5はこの街にも14人くらいいるんですけどLEVEL6は1人もいません。」

「そうなんですか、勉強になりました。」

「はい、また来てくださいね。」


俺達は宿に戻ってオーナにお金を追加で払って宿泊延長してもらい部屋の地べたに寝た。



所持金、青銅貨5枚。宿泊日数あと3日。


翌日


最近は毎日イノシシの魔獣の干し肉を食べている。朝昼夜ずっと干し肉でこの干し肉は料理初心者の3人で大体こんなものだろとただ肉を干しただけなのでなんの味もないし微妙にまずい。


「今日もこれ?」

「仕方ないだろ、宿から出してくれる食事はルシアとエンテが食べてるんだから。」

「あんたは良いかもしれないけど私はもうちょっと良い食べ物食べたいのよ。しかもあんた干し肉ばっかり食べてると身長伸びないわよ。」

「、、、、気にしてること言うな。」

「ルークは身長が高くてかっこいいから良いけど、あんたはねえー、、、」

「アルはまだ5歳だ、まだまだこれから伸びるだろ。アルって身長はないけど筋肉は結構ついてるよな。」

(そうだよ。筋肉があるから伸びないかもしれないと気にしてるんだ。小さい頃に筋肉がついてると身長が伸びにくいって聞いたことがあるし)


「、、、、青銅貨5枚でなにか食べるか?」

「無理でしょ。昨日、屋台探したけど一番安いので焼き鳥一本青銅貨3枚だったよ。」

「じゃあディオナに青銅貨3枚あげるよ。」

「いいの?」

「ルシアは本当は俺が面倒を見なくちゃいけないのにディオナに代わりにやってもらっているからな。」

「ありがと、ルーク一緒に焼き鳥食べよう。」

「いや、僕はエンテを連れてきたのは僕だし申し訳ないよ。」

「そっか、じゃあ美味しく食べさせてもらいます。」


「そろそろ俺達は冒険者稼業を始めるか。」

「だね。」

俺達はまた7時位から冒険者協会に行く。


LEVEL2になった俺達は依頼ボードでLEVEL2の依頼を探す。


ベッカ平原、ガンモルト討伐、10体で銅貨5枚、討伐証明部位尻尾。


オワス草、10本採取、銅貨2枚。


低緊急依頼、バンブール討伐、1体で銅貨1枚、討伐証明部位バンブールの頭部にある花。


「アル!このバンブールの依頼凄く良いんじゃないか?」

「ああ、報酬は良い。だけどバンブールってLEVEL3の依頼だろ?なんでLEVEL2のところにあるんだ?」

「受付さんに聞いてみよう。」


「あの、なんでバンブールの依頼がLEVEL2にあるんですか?」

「バンブールの依頼がLEVEL2にも出ているのは低緊急依頼ということでラノ竹林でバンブールの数が増えてベッカ平原で発見されたんです。バンブールが増えた理由としてはの森の魔獣が居なくなったことでバンブールを捕食する生き物がいなくなってしまったからです。ですので特例でLEVEL2の人には危険があっても依頼を出すことにしたのです。このまま増え続けると貴族騎士団を動かさないといけなくなりますから。」

「なるほど、この依頼を受けます。」


「ありがとうございます。バンブールは今ベッカ平原のラノ竹林の近い位置にいます。バンブールは子供くらいの大きさで頭に花がついていて短く斬った竹を一本抱えていて竹の先端から竹を小さく細かく斬ったような人差し指ほどの長さの針のようなものを飛ばしてきます。痺れ毒が付与されていて針の刺さりどころが悪いと命の危険があるので気をつけてください。がんばってくださいね。」

「「はい。」」


貸出所で木でできた盾を借りて胸当て2個を返してベッカ平原へと移動する。

城門を通ろうとする門番の人に声をかけられる。


「君達、バンブール討伐に行くのかい?」

「はい。」

「気をつけていってくるんだよ。報酬が良いらしいから君達ぐらいの子供も討伐に行っていたんだけど頭に針が刺さって死んでしまった子もいるから気をつけて。」

「「はい。」」


俺達は改めて気合を入れ直しベッカ平原へと行く。

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