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水風船

作者: 五月 幸

 僕は水風船。膨らむことが仕事。だけどいつかは割れてしまうらしい。

 最初はみんなと一緒に膨らんでいた。たくさん膨らむと褒めてもらえるから僕はいっぱい膨らんだ。ちょっと苦しかったけど、たくさん褒めてもらえた。

 膨らむのを止めちゃう子もいた。僕にはどうして止めちゃうのか分からなかったけど、何故だか彼らはすごく綺麗で楽しそうに見えた。

 僕はまだまだ膨らんだ。一緒に膨らんでいた子が苦しそうにしていた。大丈夫?と声をかけると彼女の水は溢れてしまった。僕は溢れた分をもらってあげることにした。元気になった彼女はとても綺麗な青色だった。

 僕はまだまだ膨らんだ。でも、前よりみんな褒めてくれなくなった。前よりずっと苦しい気がするけど、僕の水はもう誰にもあげられなかった。

 それでも僕は膨らんだ。すごく苦しい。僕はいつになったら割れるんだろう。僕の風船は何色だったんだろう。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  水風船目線とは!発想が面白い。意外と深い話だった。
2021/01/18 23:29 退会済み
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