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3.いつも通りの朝

遅くなってしまいました。

すみません。



いつの間にか眠ってしまった。

まだ、外は暗い。

明るくなる前に起きなければ、また怒られてしまう。




私は軽く身支度をして、部屋を出た。

まずは洗濯を済ませなきゃ。



いつも通り洗濯室に行き、使用人の服など大量の洗濯物を洗う。



継母の服だけは、使用人が洗う決まりになっている。

服ですら触られたくないのだろう。



「お嬢様、おはようございます」

ゼンが声をかけてくれた。


あなたこそ、早いわ。まだ外は暗いのに。



「お手伝い致します。毎日申し訳ございません」


ありがとう。

気持ちを伝えたくて、微笑んでみる。


「お嬢様...。本当に、申し訳ございません」


そんな謝らなくても、もう洗濯は手慣れたものよ。




痛ッ

毎日、洗濯をしているせいで手荒れが酷い。

それにキズに洗剤と水が染みてもっと痛い。



「お手が...。後で、薬をお持ちします」




ゼンの話を聞きながら、せっせと洗濯をしていった。



洗濯が終わり一息ついていると、小走りでサラがこっちにきた。


「お嬢様、サルエラ様がお出掛けになります。お見送りを」


はぁ..

急いでいかなくては。




ーーーーーーーー


急いで屋敷の先へ。


よかった。まだ出掛けてない。

何か隙を作ってしまえば攻撃をされる。自分の身は少しでも守りたい。


継母は誰かと話している。

少し動いてみると、義弟のユランが見えた。


久しぶりに見たユランは私が知っている姿と別人だった。


背は私より高く170cmは超えている。

髪はスカイブルーで耳にかかるくらいで整えられている。

顔はとても整っていて、瞳はルビーのように綺麗な赤。

すごい美形なのに、表情があまり変わらないせいか少し冷たい印象を受ける。


チラッ


ん?

今一瞬、目があったかしら?


チラッ


...?

やっぱり見られてる?



気のせいよね。


もし見られていても、普段見ない人間が気になっただけだろう。

使用人に姉が混ざっているとは考えないだろうし。



「では、出掛けてくるわ」


2人は話終えたようで、継母は屋敷を出るらしい。



「あら、」


なぜか、継母がこちらにやってきた。


パンッ


「「お嬢様」」


どうやら私は何かで叩かれたらしい。

左頬がヒリヒリする。



「みすぼらしい。わざわざ私の目を汚しにきたの?

 もしそうなら大成功ね」


来ても、来なくても、どうせ怒るのね。

何人かの使用人は心配そうに私を見ている。


何が正しいのか分からず、私はじっとしていた。



「フン、つまらないわね」


継母は腕を上にあげた。

もう一度叩かれる、その瞬間。


「母上、お時間では?」

ユランが話しかける。



「あら、もうそんな時間?なら出るわ」


継母は馬車に乗り出掛けていった。



「「いってらっしゃいませ。奥様」」












お読みいただきありがとうございました。


不定期更新な上、亀速度の進度です。




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