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壱岐と隠岐

作者: 時田柚樹

2人「はい、どうもー」


壱岐(いき)「壱岐です」


隠岐(おき)「隠岐です」


2人「よろしくお願いします」


壱岐「さぁ、何から始めましょう?」


隠岐「何からって、どういう事?」


壱岐「や、だってさー。僕と隠岐が一緒にやる事って、特にないじゃん」


隠岐「待ってよ。今一緒にやってるじゃんか」


壱岐「なんかそういうククリにされたのが、僕としては納得いかないんだよね」


隠岐「どうしてだよ!  俺も壱岐も島ってククリ、間違ってないじゃん」


壱岐「島っていっぱいあるのにさー、完全に名前の響きだけで組まされてるよねー」


隠岐「まぁねぇ。分かりづらいよね。壱岐と隠岐って」


壱岐「僕はハッキリ分かるけど」


隠岐「当たり前だろ」


壱岐「隠岐はわからないんじゃないかと思ったわ」


隠岐「なんでだよ! 自分のことが分からなくなったら終わりだろ」


壱岐「自分のことを知るって、案外難しいぜ?」


隠岐「深っ。いきなり何哲学的なこと言ってんの?」


壱岐「春一番吹いてたからさ」


隠岐「何! 壱岐、どうした!?」


壱岐「僕が発祥なの知ってた?」


隠岐「春一番に発祥とかあるんだ」


壱岐「好きだったなあ、蘭ちゃん」


隠岐「キャンディーズまで飛ぶの!?」


壱岐「ハートのエースが出てこなくってさ」


隠岐「出てきたら、それはもう不思議の国のアリスだし」


壱岐「大変だ大変だ。時間が……」


隠岐「そうそう、ウサギが時計持ってねって、なんの話だよ!」


壱岐「そう。自慢じゃないけど、僕んとこパワースポットあるんだよ」


隠岐「話変わるの早いな。それだったら、俺んとこだってあるし」


壱岐「某有名イケメンが海に真珠を投げ入れて、願い事してるの見たことないか?」


隠岐「あるけど、アレってただの長崎宣伝だろ」


壱岐「宣伝上等! 大物感あるじゃん」


隠岐「俺んとこなんて実力だからな。世界のジオグラフィックだぜ。蠟燭岩なんて、超ロマンチックだし!」


壱岐「その割にマイナーだよな」


隠岐「自然豊かな土地って言ってくれ」


壱岐「その昔、流刑になった人が来てたらしいし」


隠岐「人材も豊かだったんだよ。ここで心豊かになって帰っていったんだからさ」


壱岐「トランプの兵も育っただろうね」


隠岐「不思議の国のアリスに戻ってるよ!」


壱岐「だってさ、ここの有名人ってウサギじゃなかったっけ?」


隠岐「因幡の白兎のことか」


壱岐「そうそう。ウサギが時計持ってね。大変だ大変だ。時間が……」


隠岐「ウサギ違いだわ!」




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