第一章
ウサギの穴は深く深く
底が見えることはない
おちたらもう
ー戻れないー
契約アリス
第一章 白兎の穴
晴天だった。
雲一つない青空がひろがり
一面の芝生はいきいきと育っている、
そんななか金髪碧眼のかわいらしい少女は青いエプロンドレスが汚れるのもかまわず飼い猫のダイナとお昼寝していた。
「ねぇダイナ。あなたはきっと私の言っていること分かるわよね。
ふふっだってあなたは賢いもの」
金髪の少女ーアリスーはゴロゴロ喉をならすダイナに語りかけた。
「ならダイナ 私にお友達をつれてきてちょうだい猫ではなくて人間のよ
いまだにお友達が一人もいないのは私だけなのよ って、聞いてよダイナ!」
ダイナはアリスを見上げた。
「今度の班は自分たちで決めるの 絶対私、あぶれるわ、」
はぁとアリスはため息をついた。
「ダイナにはわからないかもね。でも本当に虚しいのよ
姉さんにはこんなこと言えないし ダイナにしか話せないことだけど 本当に 私嫌なの」
アリスははぁともう一度ため息をはく。
「にゃあ ニャア」
ダイナは突然鳴き出した「慰めてくれてるの?」アリスがそういうとダイナはまるで興味が失せたわとでもいうように一直線に走っていった。
ダイナは違うものに対して鳴いたらしい
アリスはがっかりしたように立ち上がってダイナの後を追う
「やっぱり猫に人の言葉なんて分かるはずはないわね」
ダイナを視界のはしにとらえるとアリスは大声で呼んだ。
「ダイナ、こっちきなさい!!」
だがアリスが呼んでもダイナは動かなかった
「もうっ!」
アリスはダイナを捕まえるため一歩先にでた
その瞬間
景色は変わった。
髪は逆立ちスカートはめくれあがる内蔵がまるでとびだすかのようないきなりの浮遊感
私、落ちてる、はんぱないスピードで…
うそっ 死んじゃうじゃないっ
いやっやだっ助けてっ!だれかっ
そう思いながらアリスの心はどこか客観的だった
どれほど落ちただろうか下をみる気もない
懸命につかむものをさがしたけれど、あるのはくしや鏡だけ。
「やだっ だれかたすけっ!」
ポンっ
ポンっ
どれだけおちただろうか
とつぜん底がみえてアリスの体は二回リバウンドした。
底はトランポリンになっている…
「ここ どこよ」
見渡した所でしっているはずはない。
赤色の小さな部屋
天井にはてはない自分はあそこからおちたんだ…もどれない…もどれるはずはない
「もぅやだダイナ」
泣いちゃいそう…
よくみるとドアがある
鍵穴はあるのに
鍵はない
どうやってあくのかしら
アリスはとってをぐるぐるまわしたがむりだった
数分後アリスは諦めた
「帰りたい…わ」
アリスは涙ぐんだ
帰れないかもしれない恐怖
アリスは涙をむりやり引っ込めた
そして周りのものを物色し始める
アリスはあるものが目についた。
白い封筒
「なにかしら これ?」
中をあけてみると鍵と一枚の手紙がはいっていた。
四つ折りになっており
赤いインクで白兎より
とかいてある
「白兎?」
白兎といえばウサギだ字がかけるはずはない
それともあだななのだろうか。
アリスは手紙をひらいて中をよんだ。
、