第11話 有意義な時間の使い方とは?
前回の引きで、会社から給料もらいながら休みまくれれば――
…………なんてことを考えたけれど、そんな方法を具体的に考えてみたら意外とあった。
あった。
あったけど、
ただ、その方法は病気とか怪我とかで保険を使うとかの考え方が主になったりするので、健康でいたい自分的には少し難しい気がする。
その他の方法もあるにはあったけれど、とりあえず、この方法についてはまだ書けないので、もっと後で書けるようになったら書くことにしようと思う。内緒でごめんなさい。
さて、内緒にしたことで、もう書くことが無くなってしまったのだけれど、流石にこのまま何も書かないのも寂しいので、12月に入った時に実際に休んでみて思ったことを今日は書こと思う。
12月、少し長めの休みを取ってみて過ごし、振り返ってみて強く感じたことの一つに『時間の使い方』があった。
実際に休みになって生まれ故郷に行ってみたりしたけれど予定を繰り上げて帰ってきて普通の休み同様にぐうたら過ごしてしまった私。
ぐうたらと無為に過ごす時は、その時には幸せではあるけれど、後から思い返せば思い返す程、こういった時間の使い方をするのは寂しいと後悔の念を感じてしまう。なにより『もったいない』と感じることが多い。
というワケで、もしアーリーリタイアした場合、時間が沢山できる事になるのだから、その時の過ごし方も、後から思い返して後悔しないようにする為『有意義な時間の使い方』を考えてみることにした。
『有意義な時間の使い方』と一口に言っても、こういう時間の使い方については人それぞれで答えは違うので私の辿り着いた結論はサラっと流す感じで書くけれど、有意義な時間の使い方とは、基本的に『心に残る』ことであれば、どんな時間であっても、それは有意義な時間の使い方をしたように感じるのだと思う。
これまた一口に『心に残る』と言っても、かなり漠然としていて要領を得ない感じがしてしまうけれど、具体的な例としては山に登ったりなど普段しない事をすればするほど心に残りやすい。
一度、陶芸なんかもやってみたことがあるけれど、やはりそれも強く印象に残っているので、こういった普段、体験できないことをやってみることが良いのだと思う。
なお、その時の思い出が『形に残る物』であれば時間が経ってからでも鮮明に思い出せるし尚良い。
『形に残る』『普段やらないこと』さえやれば、それは『有意義な時間の使い方』になるのだろう。
そう考えた私は、早速『形に残る』『普段やらないこと』を実験的に休みの日にやってみることにした。
どうせやるなら好きなことをしよう。
好きな事。
今、このエッセイを書いているように『書く』こと自体、とても好き。
書いて表現するのは楽しい。
こういった『エッセイを書く』ことも、ある意味で『形に残る』ことなのかもしれない。
だけれど、仕事をサボりながら書いている私にとって『文章を書く』ということは、どこか、その時のストレス解消や暇つぶしを目的にしてるような気がしないこともなく、書くことは好きだけれど、仕事しているからこそ書きたくなるというか、もう仕事と書くことが表裏一体の存在になっているような感じなので、休みの土日に、わざわざ書くことは控えたい気持ちが芽生えてしまうのだ。
きっと休みに書くと、なんか仕事してる気分になってくるはずだ。
ただ、この『好き』の感覚は大事にしたい。
文芸は好き。
言語によって表現される芸術。うん、大好きだ。
きっと私は芸術関係が好きなんだろう。
というわけで『書く』ではない違う芸術。『描く』方をやってみようと思った私。
もちろんこれまでに絵を描いたことは学校の授業程度しかなく絵心は皆無。
どの程度の皆無かといえば模写をしても見事なクリーチャーを生み出すくらいには下手くそだ。そして、なんでクリーチャーが生まれるかもわからん。それくらいに下手くそ。
だけれど流石芸術。
芸術は絵を描けない人間にも優しかった。
なんと絵が描けなくても、それっぽい絵描き的な事は出来てしまうのだ。アーティスティックな、アーティストになれるのだ!
『フルイドアート』という言葉を聞いたことはあるだろうか?
『Fluid Art』直訳するなら『流体芸術』
漢字になると直感的で分かりやすくなるのが不思議だけれど、要は絵の具をキャンバスの上に流して描く芸術。筆とかで描くのではない重力と絵の具の力や流れに任せたアート。
その中でも『flip cup painting』というのが気になった。
直訳すれば『カップひっくり返す描き方』だ。
興味のある方は是非、動画なんかを一度見ていただくと、すぐにそのお手軽さを理解できると思うが、その名の通りカップに色んな色の絵の具を入れて、それをキャンバスの上でひっくり返して隅々に流せば完成だ!
この超楽さ加減で、いかにもそれっぽい『芸術やってる感』が感じられるのではないかと思った私は、大いに魅力を感じて早速色々材料を買い漁ってやってみた。
結論。
めちゃんこ楽しい。
芸術やってる感。
最高。
なにかを創り出しているという感じは時間を忘れる程に没頭できる。
気が付いたら4時間くらい、あっという間に過ぎていた。
これは超絶楽しい。
夢中になって、何かを創ってる感じが良い。
失敗したら『チクショウ!』と感じるし、うまくいくと『ええやん……』となって自画自賛の心が満足感を生む。充実する。
趣味に悩む方。
フルイドアート。オススメです。
……だが、芸術。
流石芸術。
芸術は金がかかりますなぁ……
まず道具がいる。場所もいる。
そして、まー絵の具の高いこと高いこと。キャンバスのお値段もそこそこするしさぁ……
試しにやってみようと色々揃えるだけで、ざっと2万円くらい、すぐに飛んでいきました。
そしてカップをひっくり返すだけの絵だからこそ、カップに絵の具を満たすので消費が異常に激しい。
絵の具は1色100ml程で700円くらいしたりする。
添加剤のポーリングメディウムや水を使って絵の具の割増はするけれど、添加剤も120mlで1000円くらいしたりする。
使っているキャンバスもF6で、1枚500円くらい。当然全部1回使い切り。
んーーー! 高い!
私は好きになった事には惜しみなくつぎ込むタイプで、毎回、目撃した友人がドン引きするくらいにはつぎ込むのですが、今回は始めたばかりなのに既に恐ろしい気配がビンビンしてます。
でも、それくらいに楽しい。くやしいビクンビクン。
お金は大事なので、100均とかで売ってるアクリル絵の具とか、ボンドとかで節約してやれないか試してみましたが100均は絵の具の質感が色によってバラバラで使いにくく、やりたいことをやれないと感じました。
なにより結局のところ量を揃えると100均の方が割高になる感すらあった。
もう、どうせ楽しむ為の趣味なのだから変なところでケチらないことにしようと思いメーカー品を使うことで諦めた。
が。
私はFluid Art動画を見て気持ちを紛らわせていて思った。
『なんで海外の人は、こんな潤沢に絵の具使えるの? お金持ちなの?』と。
ここでふと海外の人の飲み物のサイズが異常な事を思い出し、ピンときた。
『もしや海外では絵の具の量も異常なのでは?』と。
そう感じた私は早速アメリカのアマゾン、amazon.comにアクセスして画材を探した。
「んはー!」
めちゃ安かった。
こっちで添加剤120mlで1,000円するやつが、向こうだと、もう少しだしたくらいの値段で1リットル買えた。
こっちで買うと絵の具セットが13,000円するやつが、向こうだと3,000円で買えた。
こっちで買うと12,000円する添加材が、向こうだと2,000円で買えた。
もうね。呆然ですわ。
これまで使った金額が無駄に消費されたように思えて悲しくならざるを得ない。
貯めなきゃいけないから、めっちゃ悲しい。
そしてこの値段の差こそが、アート先進国とアート後進国の差なんだと思った。
手頃に楽しめるからこそアート先進国は新しい発想が生まれて進歩し易いんだ。
そして値段が高いばかりで思ったことをやり難ければ当然アート後進国になると。
というわけでamazon.comで買い物をするようになった私。もう無敵。
がっつりアートを楽しもうと思います。
アマゾンならクレジット決済の心配もないし、配送は時間はかかるけど届かないこともない。たっぷり買って送料5000円くらいなら、もう安いもんですわ。
だって日本で買ったらで40,000円くらい軽くする量を注文しても、送料含めて半額で済むんだもの。もう画材屋さん行けなくなっちゃう。
なお、まだ購入したばかりで届いていないので現物は確認できてない模様。1月の中旬に届くらしい。
格安で楽しむアート。
二重の意味で楽しいれす。