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ト マンナヨ  作者: naomitiara-tica
4/13

タンさんとの出会い

この作品は、全て妄想であり、創作です。

4.

その人は美しかった。


華麗?妖艶?華やか?華美?可愛い?素敵?綺麗?とにかく他の言葉は見つからない....

ムギョルさんと私が約束時間より若干遅れたため、少しイライラしているのがわかったが、その態度を差し引いても美しかった。


ム『タニャ〜、ミアン〜〜』

(タン、ゴメン)


タ『ウェ イロッケ ヌジョッソ?』

(なんでこんなに遅れたの?)


完璧に固まっている私を前に2人は韓国語で何やらゴニョゴニョ言い始め、

ムギョルさんが、私をタンさんの前に押しやった。


ム『こちら僕の教育担当の千佳さん』


私『ア、アニョワセヨ....チョ、チョヌン....』

(こ、こんにちわ。わ、私は、)


タ『今日わ。あなたが千佳さんですね。 ヒョンからお話はよく聞いてました。』


これまた流れるような日本語。なんて優しい響き。ムギョルさんよりもきれいな発音。


そして私の口から出た言葉はとんでもなかった。

『ノム イェッポヨ』

(なんて美しい)


タンさんは赤くなって下を向き、ムギョルさんは大爆笑して、

『タン、お前が千佳さんに言うセリフ、先に言われちゃったな〜』


そう、私の遣った褒め言葉は多分、女性に対して言うものなのだ。

ちなみにタンさんは目の覚めるような、身長もこれまた180センチ以上の超絶美男子だった。

でも、タンさんにはあまりにぴったりの言葉。

私のちょっと場違いの挨拶と喉ごしのいいチリワインのお陰で、急に場がくだけた。

タンさんはムギョルさんの大学の後輩で、お父さんが、ソウルと新大久保にアトリエを持っていてしょっちゅう日本に来てるそうだ。


良く良く聞いてみたらムギョルさんは、私と生まれは一緒で学年が一つ上。タンさんは私と学年が一緒で生まれは一つ下だった。つまりムギョルさんが私とタンさんより一つ上なのだ。


ム『みんな同じような年齢だから、さん付けはやめようよ。名前で呼ばない?』

ムギョルさんの提案で私達はお互い名前で呼ぶことになった。


実は私はその日、ムギョルさんにお国の彼女を紹介されると思っていた。と言うのも、うちの百貨店にもあらゆるブランドが入っているが、世界的にも貴金属や時計で有名なあるブランド店勤務の先輩から、『おたくのムギョルさん何か探しに来てたわよ?』と言う情報があったからだ。何を買ったかまでは聞かなかったが私はてっきりプレゼントを用意して、教育係りの私にわざわざ会わせて日本とソウルで離れて不安でいるだろう、彼女のご機嫌をとるのだろうと勝手に予想していたのだ。


私達はおおいに飲み、食べ、笑い、同年代の恋話、失恋話、結婚観と仕事観などで盛り上がった。2人は本当に紳士で私はたった1日にしろ自分にこんな奇跡が起こった事を内心喜んだ。


3人ともかなり酔っていた。


一度タンさんの口の脇にマヨネーズが付いたのを、ムギョルさんが素早くそれを指で払った事があった。

『タニャはいつまでも子供みたいだなぁ』

『ヒョン、やめてよ、恥ずかしい』

私は2人の仕草を見てワインでむせた。

あれ?イケメン2人はかなり仲良しさんなのね?

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