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雪のような存在①

どんな作品を書きたいのか具体的なものが決まらずに書き始めました!

これから少しずつ考えながら書いていこうと思います!

雪が降りしきる道中。

早く帰宅するために足早に歩を進めていた。

家の近くにある河川敷の道まで辿り着き、川のほうを見ると雪が降り積もり幻想的な風景が広がっていた。

その風景をじっくり見るために足早に進めてきた歩を緩めた。

ゆっくりと歩きながら河川敷を見ていると一人立たずんでいる人物がいた。

遠目からでも分かったが雪と同じ白く長い髪が靡いていたため女性だろう。

こんな雪が降っている中、傘も差さずに立っていたため風邪を引くと思いその女性へと近づき傘を前に突き出しながら話す。

「こんなところに立っていると風邪引きますよ」

女性は少し上を向きこちらへと振り返った。

振り返った女性と目と目があった瞬間、俺の体は硬直した。

「………ありがとうございます」

その女性は、もとい少女はお礼を言ったが俺の心境はそれどころではなかった。

体に電流が走ったが如く衝撃が駆け抜け言葉が上手く出なかった。

目の前にいる少女に心が奪われていたからだ。

サファイアのように澄んだ瞳、遠くからでも分かっていたが白くきめ細やかな髪、大人びた雰囲気を醸し出しているがそれとは逆の幼さを残した顔立ち。

その全てが俺のドストライクすぎる。

「あの、どうかしました?」


返事が返ってこなかった事を不思議に思ったのか尋ねてきた。

「いや!何もないですよ!大丈夫です!」

慌てて返事をしたため変な感じになってしまった。

それを取りつくろうように話しかけた。

「こんなところで何してたんですか?」

少女は少し下を向いてから返事をした。

「川の流れを見ていただけですよ。ゆったり流れる水を見るのが好きなので」

「そうなんですか。ただこんな寒い中傘も持たず立っていると免疫が下がって病気とかなったりするんで気を付けて下さい。とりあえずこの傘使って下さい」

「……貴方はどうするんですか?」

「俺は家近いからその傘あげます」

半ば強引に少女に傘を持たせると駆け足で家へと向かった。

あのまま会話をしても続ける自信がなかったし、直視するとうまく喋れなくなるからその前に逃亡した。

去り際に少女の方をちらりと確認するとこちらを見送るよう見ていた。


その夜、ベットに横になり天井を見上げる。

今日の出来事を振り返ってると少女の名前を聞いてなかったことを思い出し後悔したが二度と会わないかもしれないと妥協した。

電気を消し毛布をかぶって目を瞑る。

あの少女にまた会えたらいいなと思いつつ夢の中へと吸い込まれていった。


瞼に温かい感触が伝わる。少し瞼を開けると眩しい光が目に刺さる。

再び瞼を閉じて顔の位置を少しずらし目を開けると、カーテンの隙間から先ほど目が合った位置に光が差し込んでいた。

上体を起こし伸びをした後、カーテンを開けると部屋全体が明るくなる。

ベットから立ち上がり登校するために身支度を始める。

今日から高校生活の始まりだ。春の心地よい陽気が新しい物語の始まりを感じさせる。

謎の少女との出会いから三ヵ月程の時が過ぎ去っていた。

あれ以来、その少女と出会うこともなく淡々と時間が過ぎていき今に至っている。

しかし彼女のことは一日たりとも忘れたことは無い。

他人に話すと気味が悪いと思われるかもしれないが再び彼女に会った際に話せるよう話題帳を作り、それを見ながら毎夜毎夜枕を彼女に見立てて会話の練習をしたりしていた。

親に見つかった時は彼女が出来なくて頭がおかしくなったと思われたが必死の弁明でどうにか難を逃れることが出来た。

まあそのぐらい彼女のことが脳裏に焼き付いていたというわけだ。


全ての身支度を終わらせ家を出て学校へと向かう。高校は家の近くなので歩いての登校になる。

登校ルートには彼女と出会った河川敷の道も入っており、冬は葉の一つも付いていなかったが今は桜の花びらで覆いつくされていて上を見上げれは桃色の空のようだ。

和んだ心で桜道を通り抜け少し歩くと学校に到着した。

俺が通う高校は特に帰り映えもしない一般的な学校だ。

校門を通り玄関前に新入生の名前が書いてある掲示板があったので名前を確認し学校の中へと入った。

靴を履き替え自分の教室がある一年生の棟へ向かっていく。

一年生棟の廊下には少し緊張感がある空気が漂っている気がした。

教室に入り黒板に貼ってある席順を確認し自分の席に座った。

俺の席は教卓から見て真ん中の後ろ辺りだった。

教室を見渡すと中学時代に見たことのある顔触れはいたのだが、如何せん俺は友達が少なく、その顔触れたちとも話したことが無いため喋りかけることが出来なかった。

他にすることも無かったので寝ることにした。

目を閉じて少しすると教室内が騒がしくなる。いや、この騒がしさは教室内だけではなく廊下の方からも聞こえてる気がする。

騒がれているものが気になり、その原因となっているであろう方向に目を閉じたまま顔を向け目を開く。

そして俺の目に映ったものはあの雪の中で出会った謎の少女であった。


ここまで読んでいただきありがとうございます!!

まだ始まりですが感想等書いていただけると嬉しいです!

続きが気になる方はきなが~にお待ちください。

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