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テーマ詩集:二字熟語

唾棄

作者: 歌川 詩季

「だき」と読みます。

 今日も 僕は唾を吐き()てた

 ほんとは あいつの顔に吐きかけてやりたかったけど

 誰かの靴を汚さないように 道のすみを狙って

 僕はまた 唾を吐き棄てた


 不作法は知ってるが

 こみあげる唾を飲み込み続けたら

 あふれそうな胃に 大穴をあけちまう

 最初のうちは 悪びれながら

 吐き棄てていたつもりだったんだ


 御行儀のいい連中は

 色のついた器を囲んで 唾を吐き溜める

 あとで 人目につかないところに

 ひっくり返してくるなら とやかく言うまい



 さっきも 誰かが唾を吐き棄てた

 ほんとは 僕の顔に吐きかけてやりたかったのかも

 (つぶ)れた靴が汚れないように ()けながら歩いて

 僕もまた 唾を吐き棄てた


 不躾(ぶしつけ)は承知だが

 湧いて出る唾を飲み込み続ければ

 ただれてる(のど)腫瘍(できもの)をつくっちまう

 最近じゃ 悪びれたりせず

 吐き棄てるようになったんだ


 要領のいい連中は

 白い壁をおっ建てて 唾を吐きつける

 そこに 思い思いの標的(まと)

 (えが)いていたとしても つべこべ言うまい



 唾を吐き棄てながら

 生きる自分に嫌気がさした

 唾の一滴 ひと雫もにじまないような

 砂漠でひとり 渇きながら生きていきたい

 そんなふうに望みながらも

 唾の枯れないオアシスで


 また こみあげる唾を吐き棄てる


 また 湧いて出る唾を吐き棄てる

 文学っぽいのも、描きたいんですが。

 不勉強ですね(苦笑)

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― 新着の感想 ―
[良い点] また、少し、作風が変わっていますね。 [気になる点] 無 [一言] 色々、挑戦して、下さい。
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