起点
これで最後です。
答えは来週の「悪魔の子」の投稿日辺りにこの話の後書きにて公開します
気が付くと、薄暗いボロ屋敷の廊下のような場所に戻っていた。どこを見ても、あの本棚だらけの白い空間がない。同じ風景が続く廊下に存在した唯一の変化だったあの"扉"も、そこにいた"謎の女性"も。
あのあと、"謎の女性"は自分の言いたい事を淡々と語るだけ語ってすぐにあの空間から追い出してきた。それと、1冊の本を押し付けて。
廊下に戻って来て周囲に変化を見つけたとすれば、廊下の壁に吊るされたランタン。あれに火が灯された事くらいか。
ちょっとした変化ではあったけど、歩を進める程度なら勇気が湧いてきた。
「………」
ただ呆然と、その先を見つめる。
無限に続くこの廊下の奥に、階段のようなものが見えた。
おそらく、あれを超えればこの場所に平穏が訪れるのだろう。
手元には周囲を照らすランタンはない。だけど、この先は明るい。
「進もう…」
押しつけられた本を宝物のように抱きしめて、重い足取りで廊下を歩き出した。
答え. 人生
大きなヒントは主人公の「進もう」や「歩こう」でした。その他の情報は細かな設定を考察するためのヒントです。その答えは来週に公開するかも…