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はい、捕まえた (猫を家に閉じ込めたい人間 と 逃げ出したい猫獣人)

物陰から、そうっと顔をのぞかせて。頭の上の猫耳を、横に後ろにと向けて周囲の気配を探る。問題ないようだと頷き、人間の体で走り出した。


(ひとまず街を出て、)


他の街へ行ってしまえば、自分の飼い主を気取る男に見つかる心配もなくなるだろう。自由を愛する猫獣人を家に閉じ込めようだなんて、間違っているのだ。


(まあ、嫌いじゃないけど…………)


美味しいごはんを作ってくれるし、頭や尻尾を撫でてくる手はとても優しい。少しばかり懐いてみたときの嬉しそうな笑顔は、見ているこちらも幸せな気分になる。


(でも、たまに捕食者の顔をするときがあるのは、なんで?) 


人間は猫を食べる習慣は無いはずだがと、集中を切らしたのがいけなかったのか。路地から伸ばされた腕に、気づかなかった。


「はい、捕まえた」


満面の笑みを浮かべて拘束してくるのは、まさに逃げ出してきたはずの飼い主。慌てて人間から猫の姿になって逃れようとしたが、うりうりと喉元を指先で撫でられれば、ごろにゃーんと鳴くしかできない。


「さあ、散歩はおしまい。帰ろうか」

「散歩じゃない!」

「……あまり暴れると、お仕置きだよ?」

「にゃっ、」


細められた目に、なぜだか本能的な恐怖を感じた。驚きに固まった体をひょいっと抱えられ、あっさり男の家へ連れ帰られた。


飼い主(?)の男は、可愛い子を外に出したくない。

だけど猫獣人は外に出たくて、けっこう頻繁に脱走をはかる。その度に捕まっています。そろそろ食べられちゃいそう(^^)

(猫獣人は、普段は人間の体に猫耳と猫尻尾。完全に猫の姿にもなれる。)

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