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池袋のヤンキーがカバディで勝負するために南スーダンに行く話

作者: しいたけ
掲載日:2020/02/01

なまこさんごめんなさい。

 天下御免の池袋の駅前を我が物顔で歩く10人程の青年達。見た目は悪く、髪の色は十人十色。悪い奴は大体友達を地で行きそうな彼等を一目見るや、通行人達はあっと言う間に道を空けるのであった……。


 そして反対側から、同じく見た目のかなり悪い青年達が同じく10人程、肩を揺らしながら歩いてきた―――



「おろっ! お前ら見ねー顔だなぁ!?」


 似合わないサングラスを大きく下げ、相手を威嚇する顔でジロジロと睨みつける。


 先頭を歩いていたリーダー格の青年【上野乃依瑠(うえののえる)】はそれに臆する事なく冷静に睨み返した。


「最近越してきたんスよ。これからブクロは俺達が仕切るんで宜しくッス……」


「ンだとテメェ!! カバディで勝負だゴラァ!!!!」


「やってやろうじゃねぇか!!!!」





 ―――そしてサングラスの男達が去った後、乃依瑠は仲間達に問い掛けた。



「カバディって何よ?」



「知らねッス……」



 自信満々にカバディ勝負を受けたものの、誰一人カバディについて知るものは居なかった。



「……しゃーねぇ、南スーダンで修行すっか」



「南スーダン!?」



「多分南スーダンが本場だろ。なんとなく……そんな気がした」



 昨日見たクイズ番組で何かの答えが『南スーダン』だったのをたまたま覚えていた乃依瑠は、適当に南スーダンに行くことを決める。そして察しの通り、乃依瑠はアホの子である。




「お客様パスポートはお持ちですか?」



「いやいや俺達顔パスでしょ?」



 成田だか羽田の空港で乃依瑠は南スーダンに行くためのチケットを買おうとして止められた。手ブラ&金無し&パスポート無しの乃依瑠を入れてくれるゲートは何処にも無く、乃依瑠は「都会は冷てーな……」と故郷の福島が恋しくなった。




「オラァ!! 約束通りカバディ勝負すっぞゴラァ!!!!」



「…………」



 約束の日になり、サングラスの男達がカバディ勝負を仕掛けてくる。乃依瑠は仲間達を引き連れ集まったものの、手に紙袋を下げている。



「……ほらよ」



「アァン!?」



 サングラスの男に紙袋を手渡す乃依瑠。そこには東京銘菓の『ひよこ』が入っていた。空港のお土産コーナーで見つけた乃依瑠が一目で気に入り買っていたのだ。



「可愛いだろ?」



「うん♪」



 こうして、ヤンキー達は一緒にひよこを食べて仲良くなった…………

結局カバディに精通する必要も無く南スーダンの情勢を知ること無く書きました。ナマコ先生は正しかったです。ただ僕はそれを伝えたかった。

(*´д`*)

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― 新着の感想 ―
[良い点] テンポは恐ろしくいいですね…… [一言] ああ、もう終わってしまった。 短いです
[一言] 池袋出身じゃないし、カバディしないし、南スーダンにも行かないけどタイトル通りでもある…… なんだこれは、好きです
[良い点] ひよこまんじゅうで和解。 可愛いヤンキーさんたちですね。 [一言] なまこ教授は正しかった! でもそれを真面目に証明したしいたけ様、えらい!
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