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勇者と魔王

失踪しないよう頑張ります

世界は常に、光と闇に分かれていた。

光は勇者、闇は魔王。

勇者は魔物を殲滅せんと闇を滅し、対極の魔王も自分達だけの世界にしようと光を滅し、時に光が勝るか、時に闇が勝るか、結末終えても続く世界が、何百年も続いた。


時は魔歴五百年、一人の赤子が産まれた。

その子は、この世界において禁忌と呼ばれる子、人と魔、両方の血が混じった子だった。


...きっと、この世界の神も退屈だったのだろう。

まさか、勇者の(つぼみ)と魔王の(つぼみ)、その両方を植え付けるなんて、誰も思わなかった。




魔歴五百十五年

人々が徐々に起き始める時間、一人の少女が山小屋の扉を開けた。

今日はいい天気だ、(うらない)では雨が降る予感だったけど、それを感じさせない天気だった。


「忘れ物は無いかい?」

「お母さん、うん。もう十回は確認したよ」

「ほんと?まぁ何かなかったら適当に買えばいいと思うけど、お母さん心配だからね?あなたは外の世界なんてほとんどしらないんだし」

「あーもう分かったから、人魔のことは絶対に話さないし、道具の手入れも欠かさずやる。全部覚えてるから大丈夫だって」


少女の母は、少女の長くて白い髪を一度撫でた。

急にどうしたのだろう、少女は一瞬思ったが、察せないほど鈍感ではない。

すぐに、肌が青い少女の父が迎えに来た。


「忘れ物は...いや、どうせ聞いてるか。寂しくなったらいつでも帰って来なさい」

「お父さん、それはお父さんが寂しいだけでしょ?まー無理だと思ったらすぐ帰るよ、多分」


少女は苦笑いしながら答える。

父は内心「嘘だ」と思うが、何も言わずに微笑んだ。


「アン.........、いや、大丈夫!気をつけて行ってくるんだよ!」

「お前ならどんな苦難も乗り越えていける。行ってらっしゃい、アン」

「お母さん...お父さん...行ってきます!」


一人の少女が、いや、アンが旅に出た。

アンの冒険の旅はここから始まる。

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