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ダンジョンの攻略

ミストの町のギルド“デッドリーロール”は地方では珍しいAランクのギルドだ。

その構成員も王都から来た者ではなく、ほとんどがこの地方出身者で構成されている。


この地方最高峰のギルドであると言って良かった。


その最高峰のギルドがダンジョンで苦戦を強いられていた。


「ちっ!次から次へとよく湧く!ヴァン!!」


そんな中、ヴァンと呼ばれた魔術師の男は前衛で戦っている男に対し

「フランク!前から大きいのが三体来ます。オーガの様です!」


「またオーガか。これで何体目だ、ソレイユ?」


ソレイユと言われた女戦士は肩で息をしながら答えた。

「少なくとも十体は倒していますね。」



彼らはオーガ程度に苦戦する実力ではない。

だが数が多すぎた。


その結果、ボス部屋と思われる場所の前に着くころには、少なからずの負傷を負い、

精神力も半分を切るほどになってしまった。


「よし、全員無事だな。」

ギルド長のフランクは全員の無事を確かめながら問いかける。

「このままボスに突撃するかだが・・・行けそうか?」


「多少の傷はありますが、問題ありませんぜ。」

重戦士のアンリは笑って親指を立てながら言った。


「確かに精神力も半分になってしまいましたが、今このダンジョンを処分しないと・・・。

入る前に見たでしょう、あの瘴気の沼を!

このままだと汚染が広がりどんな影響が出るか・・・」

魔術士であるヴァンは深刻な表情で答える。


「ヴァンは心配性だな。その為にあたしたちが来たんだよ。」

ソレイユはヴァンの肩を抱きしめながら言った。


「おいおい、二人とも。結婚式が近いからって、こんな所でイチャイチャしないでくれよ。

独り身には目の毒だ。」

軽戦士であるシャルルは二人を茶化してそう言った。


「ふむ、私としても今倒すことをお勧めする。

ヴァン君の言う通り、次来た時、階層が20階であるとは限らないからね。」

僧侶であるカルノーはそう答えた。


「よし!みんな。俺に命を預けてくれ!行くぞっ!!」


「了解!」

「はい!」

「わかりました!」「わかったよ!」

「ああ」


フランクが扉を開けると、部屋の真ん中には身の丈が人の倍はある巨人が立っていた。


体は所々に赤茶けて、異臭と瘴気を放っている。

顔は目が小さく瞼が分厚くはれ上がったような顔をしており大きく裂けた口からは牙が覗く。

所々に鱗が混じる恐ろしく醜い姿をしていた。


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