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魔導士とプライベートビーチ

「青い空!白い雲!熱い太陽!」

ルリエルが珍しく両手を広げ叫んでいる。


「その太陽を受け輝く海!美しい砂浜!」

フィリアも負けじと叫ぶ。


「「なのにどうして刻印を彫っているのですか?!」」


「へ?」


カイは辺境伯から貰った領地にある専用の砂浜、プライベートビーチに来ていた。

領主の為の屋敷は、村から歩いて15分ほどの高台にあり、海へ向かう階段がある。

その階段の先には領主専用の砂浜、プライベートビーチがあったのだ。

ちょっとした入り江になっており、外から隔離され安全に水遊びが楽しめる場所である。



プライベートビーチに建てられている休憩所。

その屋根の下でカイは金属プレートに呪文の刻印を彫っていた。


「あ、いや、ちょっと思いついたもので。」


「カイさん。今日はここへ遊びに来たのですよ。仕事をしに来たのではありません。」

「カイ、仕事しすぎ。良くない。」

フィリアとルリエルはカイを遊びに連れ出そうとする。


「いや、ちょっとだけ、もう少しで終わるから、もう少し。」


「「ダメですよ!」」


そう大声を上げてカイを連れ出そうとする。


「それに見てください。」

フィリアが指し示した方を見ると


「ヒャッホー!」

ディンカが板の上に乗り、器用に波の上を滑走している。


「へぇー。あれが波乗りか、器用なものだ。」


「あっち見る、です。」

ルリエルが言った方向では


「「うほほーいい」」

ドワーフ二人が大玉の上に乗り、波の上を滑走している。


「・・・・もはや曲芸だな。」



砂浜に目を向けると、バハル、ニライ、ヴァニアの三名が一抱えもあるボールを打ち合っている。

どうやら、この日の為に持ってきたらしい。


「さぁ!カイさんも行きましょう!」

「行きましょう!」


「いやー。おじさんもう年だし。」

「そう言えばカイさんって35才でしたっけ?」

「35才・・・私より若い。」


エルフは兎も角、フィリアの倍近くの年齢のはずなのだが

そんなことぐらいで諦める二人では無かった。


「大丈夫です。カイさんはまだまだ十分若いです!」

「35才、若造、心配ない」


カイはフィリアとルリエルの二人に引っ張られ、海を満喫するのであった。


ヴァニア 「カイよ。」

カイ   「何ですかギルド長?」

ヴァニア 「あの二人に何か言ったかにゃ?」

カイ   「???一体何を?」

ヴァニア 「あの二人の格好を見てなんの感想も無いかにゃ?」

カイ   「水着姿ですね。初めて見ました。はい。」

ヴァニア 「それだけかにゃ?」

カイ   「それ以外に何か?」

ヴァニア 「お前はすごい奴だけど、全くダメな奴にゃ。」

     (でもまあ、何か極端すぎる気はするにゃ?なぜにゃ?)

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