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Sランクギルドを追放された魔導士、田舎でスローライフもくろむ・・・が?!  作者: 士口 十介
魔導士はエルフの大森林を見た!

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世界樹の秘密

「まずは昔話でも語るとしようか・・・。」

そして“クレタ”は話し始めた。



遠い遠い昔、邪神が倒れ十二の女神が去ってから何百年が過ぎた頃、ある所に人族の集団がいた。

高い魔力と力強さを持つ人族はエルフと呼ばれていた。


だがその集団は壊滅の危機に瀕していた。


住んでいた所の近くにあったダンジョンから魔物が溢れ出したのだ。


多くの者が魔獣に殺され、生き残ったエルフも森の中を逃げていた。


だが、森の処へ行っても魔獣の溢れるダンジョンがある。


彼らエルフ達の住処は何処にもない。


一人一人と数を減らし、森の中の広い湖にたどり着いた時には百人足らずの集団になっていた。


そこは古の時代から存在する古代湖であり、湖と同じぐらい古い時代から生きている竜の住む場所でもあった。


傷つき逃げ延びたエルフ達の前に竜が現れる。


<汝ら何故、我が領域を侵す。

早々に立ち去れ。

去らぬ場合は判っていよう・・・・。>

現れた巨大で白い竜はエルフ達に語り掛けた。


その時、エルフ達の中から一人の女性が前に進み出た。


「お待ちください。

我々があなた様の領域を立ち入ったのは魔獣から逃げてきたからなのです。

決して領域を侵す意図はありません。

ただ、怪我をした者や年老いた者、子供もいます。

せめて一晩、あなた様の温情にすがることは出来ないだろうか?」


<ふむ、なるほど。

そなたの言う事に偽りはない様だ。

だが、その温情とやらの代償に汝は何をよこす?>


そのエルフはしばらく考えると、


「竜よ。もし我々を一晩匿ってくれるのならば、あなたに永遠の忠誠を誓おう。」

と言った。



<・・・・・面白い。

お主は一晩の代償にその全てを差し出すと言うのか・・・。

良かろう。

その願い聞き届けよう。

我が一晩をそなた達に貸そうではないか。>


竜がそう言い、まどろみ始めた。


体を繭の様な物が覆う。


その繭から無数の枝が延び大きな樹の様な物を作り上げて行く。


樹は無数の枝から空気に含まれるマナを吸い込み繭に送り込み


繭はそのマナを樹に循環する。



かくして、森の古代湖に世界樹が誕生した。


世界樹はその頂にエルフの町を作り上げ今日に至る。


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