魔導士は眠れない為、今後の計画を練る
長い説教の後、カイの隣にはルリエルかフィリアが必ずいることになった。
そして、今日は両隣のベッドにルリエルとフィリアがいる。
(どうしてこうなった・・・。)
カイは頭を抱えた。
専用の実験室はこの間の騒ぎで壁が消え去った為使えなくなった。
その被害は壁だけでなく階下の部屋、カイの寝室の天井も吹き飛ばしていたのだ。
寝室は使用できなくなり、カイの監視も兼ねてルリエルとフィリアの部屋の使用を押し切られてしまった。
しかし、何時までも頭を抱えたままではいられない。
「今後の予定を決めなくては。」
グウィバーの話によると次はエルフの都になる。
だがそこは輝く星の森よりもさらに東。
大いなる光の森の中心にあるエルダート公国の都である。
大いなる光の森は輝く星の森よりも広大で深い。
人間の旅路では十年かかってもたどり着けないと言われていた。
また、森は深く危険な獣だけではなく魔獣も出没する。
極めつけはダンジョン。
この広大すぎる森の所々に未探査のダンジョンが幾つか存在する。
エルフ側も日々ダンジョンの開放を行っているのだが、あまりにも森が広大すぎる為
開放が追いついていない状態である。
当然、ダンジョンの魔獣も時々出没する為、更に危険度が増す。
その危険な森を安全に移動する為には走空車を使い、森の上空を移動するしかない。
森を越える高さだと強い風が吹く。
その中を安定して移動する為にも安定器の製作は必要な事だった。
(安定器の試作品はそろそろ仕上がるころだ、それと並行して走空車自体の改造も必要だ。)
今の形では風の力に流されやすい。
精霊石の消耗を押さえる為には形を考えなくてはならない段階にあるといえる。
(しかし、実機を作っていては費用がかさみ過ぎる。
そうだ、形を考えるのは小さい物でもよくはないか?
小型の物、一人乗り物を先に作って、それで実験してみよう。)
翌日からカイは一人乗り用の走空車を作り始めた。
翌朝
フィリア 「おはようございます。カイさんよく眠れましたか?」
ルリエル 「カイおはよう。?」
カイ 「走空車の形は・・・・ぶつぶつぶつぶつ。」
そこには目の下にクマを作ったカイの姿があった。




