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枕の下に 希望の上に(11)

夕立の衣

信号が

霧に乱反射して

家々が

燃えているように

ぼやけた赤を

放っている

夜の風景

遠くの視界は

頗る悪い

あの山は

さっき消えた



虚ろな目をした猫

車道には

飛び出さず

冷めた顔して

家々の中へ

犬のけたたましい声

鳴かない方が

馬鹿にしている

朝の風景

冷んやりとした風が

首を通り

足早にさせた



雨後の風

綿の衣

着ているかのように

全身を撫で行く

吹けば吹くほど

新しい服を着る

一つ一つが

丁度良い

冷たさを残す

夕立の衣



解決策の無い道のりは

どのような

乗り物であろうと

鍋の中にある卵

同じにしか見えない

青い空は鳥籠

その中は広いが

数字で表せる

倒れた姿は

道路に落ちている軍手

干からびている



粗雑になった生活

扱う人間が

怠惰だから

全てを人力でやる

その心意気も無く

頼る力

昔の人間が

魔術と言ったのは

強ち間違いでは無い

人の助けとなる物は

人を動かなくした

魔術に相応しい



雨後の風

綿の衣

着ているかのように

全身を撫で行く

吹けば吹くほど

新しい服を着る

一つ一つが

丁度良い

冷たさを残す

夕立の衣









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