【ぷろろーぐ】
一文字だけでも読んでくださぃぃぃぃぃ。。
ゆりしぃ
プロローグ
俺は今日、美咲ヶ丘高校の2年生になる。春の陽気な風に迎えられ、俺は学校の門をくぐった。
俺を含めた全生徒がクラス替えの結果を見て、思い思いの感想を述べているなか、一人の女子生徒の姿を視界にとらえた。その女子生徒の名前は新垣 知優。俺こと、城野片 結城は彼女に好意を寄せている。
彼女はとにかく優しい、とにかくかわいい、とにかく話しやすい、そしてドジっ娘、髪はショートボブ。最高の組み合わせ。だから男女関わらず人気だ。友達も多い。素敵な人だ。
なんて彼女のことを考えながら教室に入ると、俺に声がかかる。
「お、キノじゃ~ん。おは~。」
「やめろ。城野片のキノをとってキノって言うのやめろ。」
ホントにやめろ。残念だが俺はモトラドには乗ってないし、エル〇スなんてのも知らない。そもそもこの説明口調がちょっと恥ずかしい・・・。小説の主人公の苦悩の一端を知ってしまった気がする・・・。
俺をキノと呼ぶチャラさのテンプレを極限まで極めたようなこのバカは、赤城 点睛。どう頑張ってもテンプレから抜けられない哀れな奴。だけど学年で一番仲がいい。中学からの腐れ縁みたいなモノだ。どうでもいいけど。
前の方を見ると名前順に座れと黒板に記されていたのでとりあえずそのとうりに席に着く。
席について俺はなぜだかなんとなく、ただなんとなく、新垣さんてなんであんなに可愛いんだろうかと考えた。すると後ろから俺に、突如として声がかかった。
「おはよう、城野片くん。また同じクラスだよね?」
・・・panic・・。声の方に振り向いた瞬間俺はほぼ完全に思考が停止した。かろうじて生き残った思考回路は俺にこう言った・・・。「考えてた」んじゃなくて、「言ってた」んじゃね?と。なぜなら、話しかけてきた相手、つまり声の主が、新垣知優その人だったからである。
俺の学園生活は唐突に終わりを告げたようだ・・・。そう思わされた最初の瞬間だった。
***
その後、話しかけたのは単に話しかけたかっただけで俺が変質者だったからじゃぁないとわかり俺の精神的ダメージは回避しされた訳だがなぜはなしかけようと思ったかは謎のままだった。
***
放課後、時刻は4時半ごろ。俺は先生に、「少しだけ手伝って」と言われ引き受けた仕事にかなりの苦戦を強いられていた。なぜって、こんなことできっこないもん。
でも引き受けてしまった。断ればいいじゃないか。そう思う人が大半だろう。だが俺には断れない理由があった。その理由、それは一つしかない。しかしそれはとても大事な理由なのだ。理由、それは、あの女が怖すぎるのだ。あれはもう教師なんかじゃないあれはもはや悪魔だ。最初は俺だって断ったさ。だがダメだった。あの女は俺が断ると同時に天使のごとき笑顔になってこう言った。
「やれって言ってるだろう?それととも君に、拒否権があるとでも?」
と。その笑顔の裏にあるモノを俺はすぐに理解した。いや、俺でなくともこの状況に置かれれば誰であろうと理解するであろう<ソレ>は、それはもうおぞましかった・・・。そうソレの正体とは、「殺気」だ。こともあろうに奴は殺気をだしながら笑顔を振り撒くのだ。そして、俺に仕事を丸投げして戦場(合コンの会場)へと行ってしまった。今ごろ先生(悪魔)は戦争(合コン)をしていることだろう。あの人黙ってりゃ美人だし・・・。でもそんな悪魔からの命令も果たせそうにない。そもそもこれは高校生一人に果たせるようなミッションではないはずだ。仕方ないんだ・・・。悪魔のデスクに築かれたたくさんの紙の巨塔、それを整理しまとめておけ。だなんて不可能もいいとこだ。もうかれこれ2時間以上はやっているとゆうのにまだ半分も終わらない。もう諦めようかな・・・。無理そうだし。うん、放棄しよう。俺は放棄することを決意した。
***
鞄を取りに教室に向かう途中、明日死ぬかもなぁ。とか考えながら歩いていると、教室の方から会話をする二人の女子の声がした。俺はその声の片方に聞き覚えがあった。新垣 知優だ。なんとなく入る気になれず扉の前で戸惑っていると自然と会話が耳に入ってきた。盗み聞きみたいでちょっと罪悪感をおぼえる俺のそんな思いも、しかし、次の彼女の言葉ですべて消え去った。
「好きなのは・・・ユウキだよ。おかしい・・かな・・・。」
「ううん、おかしくなんかない。だって私も好きだもん・・・。」
それを聞いた瞬間俺は発狂すらしそうな勢いだった。好きな人に好きと言われ更には名前も知らない女の子にまで好きと言われ・・・人生最大の幸せを感じた瞬間だと思った。正直今から入って行って「二人で俺を奪い合わないでくれ☆」くらい言おうとした。だから入って行った。その数秒後に何が起こるとも知らずに。それを後の俺は黒歴史として後悔すると同時に、いろんな意味でも後悔し続けることになった。だって彼女は続けてこう言ったから・・・。
「あぁ、やっぱ私我慢できない。ユウキ、キスしていい?」
「私もだよ。キスしよ、チヒロ。」
キスしてた・・・。入ってったら、二人の女の子が、それも好きなコが・・・。
「え」
自然と声が出てしまった。
当然、二人の美少女と俺の視線がぶつかった。
「「え・・・。」」
二人が間抜けな声を上げる。ああ、そっか。すぐに理解した。さっきの二人の会話は、
『好きなのは・・・ユウキ(ユウキ違い)だよ。おかしい・・かな・・・。』
『ううん、おかしくなんかない。だって私も好きだもん(チヒロのこと)。』
↑こんな感じだったのだろう。赤面で逃げる少女を横目に俺はただ茫然と立ち尽くすしかなかった。目の前の少女、新垣 知優は、なぜかこの教室に留まって居る。
「なんで居るの?この時間に、こんなとこに。」
彼女の冷静な一言にはっとして時計を見ると、もう5時近くになっていた。すると彼女は、
「誰にも言わないって約束してね。」
そう言い残して、何事もなかったかのように、その場を後にする。
その一言には不思議と人を縛り付けるような力があった。
残された俺の脳裏には二人の唇が重なったあの瞬間だけが刻まれていた。
あぁ・・・人生終わったぁ・・・。
【プロローグ完】
読んでくださってありがとうございますぅぅぅぅぅぅぅ。。




