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逆転生した魔術師にリアルは屈しました 【凍結】  作者: 影薄燕
第1章 異世界の魔術師が現代日本に転生!?
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閑話 小池菜々美 視点:日常③


――ピピピピピ!

「う~ん。あと5分~」

「ペロペロ」「ペロペロ」

「わっふ。ふあ~あ。あ、きな子にダイフク、おはよ~」

「わんっ!」

「にゃー」

「えへへ~、起こしてくれてありがと~」




 わたしは~小池こいけ菜々美ななみだよ~。

 今年で5さいになるんだ~。

 家がペットショップで~、お店とつながっている自宅には~たくさんの動物さんたちがいるんだよ~。みんな家族なの~。


 今わたしを起こしてくれたのが、うすい茶色のイヌのきな子と~、白いネコのダイフクだよ~。きな子がわたしのねているへやのドアをきように開けるの~。おりこうさんだよね~。中々わたしが起きないと、ダイフクがパンチするから早く起きないといけないんだ~。

 ……ダイフクのパンチ、いたいもん。


「ふふふ、菜々美おはよう」

「おはよう、お母さ~ん」

「今日はダイフクのパンチは避けられた?」

「もちろんだよ~」


 この人はわたしのお母さ~ん。いつもえがおで、とってもやさしいの~。

 ……でもね、おこるとね、お母さんのまわりだけふぶきが吹いているんだ。たしかオニ? みたいのが、はものをもってかたにトントンってしてるの。こわいの。モウシマセン。ダカラユルシテ。ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメ――


「菜々美? どうしたの?」

「は!? な、何でもないよ~。本当だよ~」


 何だろ? 今、きゅうにいしきが……

 まだ、ねぼけているのかな~?


「シー」「チュンチュン」「ブー」


「あ! ナーちゃん、ピピ、トン助、それにみんな。おはよ~」


 お母さんと話してたら、ヘビのナーちゃんに~、トリのピピに~、コブタのトン助が近よって来た~。それに他のみんなも。ネズミのミミに~、タヌキのデンデンに~、フェレットのマサムネに~、キツネのララに~、他にも~。


 家の動物さんたちはみんななかよしなんだよ~。さいしょはお店にいた子もいるし~、何かのじじょうで家に来た子もいるんだって~。はじめて来た子はみんなこっちをけーかい・・・・したり、こわがった目で見てきたりするんだけど~、しばらくするとみ~んななかよくなってるんだ~。お母さんもお父さんも「愛情を込めて接していれば、きっと分かってくれる」っていつも言ってるから~、わたしもカッパさんとなかよくなれたんだよね~。


 でもカッパさんとやくそくしたから、それはひみつなんだ~。えへへ~、家族にもないしょのわたしとカッパさんのなか~。




「菜々美、今日も先生の言うことをよく聞くのよ?」

「は~い」


 ようちえんについたぞ~。

 今日はどうろがすいてたから、いつもよりも早く来ちゃったみたい~。わたしいがいにも同い年の子はいるけど、シュンくんもダイゴくんも来てないや~。やだな~。さみしいな~。


 あ、うわさをすればってやつ~。


「ダイゴくん、おはよ~」

「おーす、ナナミ」


 ダイゴくんはわたしのおともだちの1人だよ~。

 身体を動かすのがとくいなの~。


 あ、こんどはシュンくんだ~!


「おーす、シュン」

「シュンくん、おはよ~」

「ああ、おはよう大悟、おはよう菜々美」


 シュンくんはね~、とにかくすごいの~。

 おかしくなって、こわくなちゃってたカッパさんをたおして、しょうきにもどしたんだよ~。てんせーしゃ・・・・・・っていうので、こことはちがう世界でお母さんやお父さんよりも長く生きていたんだって~。さいしょはわけが分かんなかったけど、何度もせつめいしてくれて、ようやくりかいできたんだ~。まじゅつっていうのも使えるんだよ~? すごいよね~。


 ……カッパさんのお皿をわったのは、はんせいしてほしいけど~。




「じゃあ今日はみんなで動物の絵を描きましょうね」

「「「はーーーーい!」」」


 今日のお絵かきの時間は動物さん~!

 わたしがとくいのだよ~。

 ん~と、何にしようかな~。

 そうだ! ライオンさんにしよう~。

 ひゃくじゅうのおうだって、テレビで昨日やってたんだよね~。


 目をかいて~、顔かいて~、口をかいて~、ここでじゅうようなライオンさんのたてがみ~。あ~、動物さんだとかくの楽しいな~。


 そういえば2人はどうなんだろ~?

 まずはダイゴくん。

 ゴリラさんかな~? でもくせんしてるみたい~。ブロックの時もそうだったけど~、身体動かすこと以外はにがてだよね~。

 次はシュンくん。

 あのつのと色合いは、サイさんだね~。でも何かいわかんあるな~? シュンくんってもしかして、もう少しうまくかけるんじゃ~?




「今日はみんなで『どろけい』って遊びをしましょうね」

「「「はーーーーい!」」」


 こんどはお外であそぶ時間になったよ~。

 せんせーからルールをきいて、みんなでくじを引いたらわたしはけいさつの役になった~。シュンくんとダイゴくんはどろぼうの役だから、わたしがタッチして~10かぞえてつかまえちゃうぞ~。あれ~? 何だかシュンくんがこっちを見て、かわいそうな子をみるような目で見てるけど何でだろ~?


「先に泥棒役の子が逃げてね。その後先生が合図したら、警察役の子が追いかけるの。怪我だけはしないようにみんな気を付けるのよ?」


 せんせーがそう言って、先にどろぼう役のシュンくんたちを行かせた~。

 ウキウキと待っていて~、せんせーが「もういいですよ」って言ったから、わたしはシュンくんとダイゴくんの2人をつかまえるためにとびだす~。

 待て~どろぼ~う!


 ダイゴくんにまずはねらいをつける~。

 ――ってはやいよ~! ほかの子たちもダイゴくんをつかまえようとしているけど、ぜんぜんダメ~。やっぱり身体を動かすのがとくいなんだな~。

 ダイゴくんはあきらめよ~。シュンくんはどこだ~!?


 シュンくんはっけ~ん!

 ほかの子をさけてるけど、こっちに気づいていない~。

 後ろからねらって~、つかまえた~!


「シュンくん、タッチ~」


 よ~し10かぞえるぞ~。


「10~、9~、8~」

「菜々美、もういいから。さっさと行こう」

「7~、ん? 分かった~」


 まだ7までしかかぞえてなかったのに、シュンくんがわたしを引っぱっていく~。ふっふっふっ~、そんなにわたしにつかまったのがくやしかったのかな~? やったね~!




「それで、今日はどんな話なんだ?」

「わくわく~」

「そうだな、じゃあオレが初めて参加した大規模な魔獣殲滅戦の話でもするか」


 シュンくんがいた世界の話の始まり~。

 今日はまじゅうの話か~。ようはあの時のカッパさんみたいに人をおそう生き物なんだよね~。ダイゴくんはうれしそうに聞いているけど、わたしはちょっとふくざつ~。まじゅうって何で人をおそうんだろ~? なかよくできないのかな~?


 それよりも、わたしはこことはちがう世界の動物さんの話が好きだな~。今わたしのいるちきゅう全ての動物さんを知ってるわけじゃないけど~、ちがう世界の動物さんの話は聞いてておもしろいの~。明日は動物さんの話をしてもらお~と。




 家にかえったよ~。

 さっそく家の動物さんたちからのペロペロこうげきが~。

 うれしいけど、顔がベトベトだよ~


 今日はテレビで世界のおもしろ動物とくしゅうっていうのをやるんだ~。こういうばんぐみはお気に入りなの~。

 いろ~んな動物さんが世の中にはいるんだよね~。やさしい子も~、ふしぎな子も~、ケンカっぱやい子なんかも~。なかにはきけんだから近づいちゃダメだっていう動物もいるんだって~。でも、そういう動物さんともカッパさんみたいになかよくなりたいな~。


 あ、そういえば~。

 今ね~、シュンくんからまじゅつをおしえてもらっているんだ~。たいへんだけど~、おぼえなくちゃいけない気がするんだ~。

 ……何でそう思ったんだろ~?



 次章、『あなたは魔法を信じますか?』

?「魔術教えて(キラキラ)」

?「魔法なんてアタシは信じないんだから!」


 次回の更新は土曜日の昼頃を予定しております。

 ・・・ふすまの張替えが大変すぎるんや(30年物と格闘中)。


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