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願いの形  作者: 白猫ノ夏
2/2

番外編その一!

今回は番外編です。

本当は結構前に出来上がっていたのですが

やることが色々あったので中々載せることが

出来ませんでした。

それでは番外編をお楽しみください。

願いの形 番外編 もう一つのかたち


これは裕二と愛花が出会う一年半前にあった

まだ中学一年の渡と中学二年の波子の出会いのお話し。



早いところでは桜が咲く頃の二月の最後の日

バレンタインデーも過ぎあとはホワイトデーを待つだけの男子は

女子もだけど早くもテストのことを気にしている。

そんなことはお構い無しとばかりに渡が日曜日に家でのんびりゲームをしながら

過ごしてしているとドアをノックする音で邪魔された。

日宮からの電話が来たことをメイドの妃奈和泉(通称:イズミン)が教えに来たと

分かると渡は「よし来た!」と言ってゲームの電源を切ってそれを片付けると

急いで電話のあるリビングに向かった。

そして電話を取ると「遅いぞ!いつもの場所に十分後集合!では」と言う声が聞こえて

切れたいつもの事ながら毎回、日宮が言いたい放題言って切るのだ。

なんて自分勝手なやつだろうと思うがそんなことを考えている暇は今は無い

いつもの場所と言うのは渡の家からチャリを飛ばせば五分でいける距離に在る

公園の事だが今チャリはメイドの姫之静香(通称:姫様)が買い物に行くために

使っているので無い。

そうすると走っていく以外なく、なので渡は急いで部屋に戻って

コートを着ると公園に向かった。




       ○




公園に着いた渡はまだ日宮が来ていないことが分かると

ベンチに座って待つことにした。

待つこと三分ちょっと(カップラーメンがちょうど良い状態になった頃)渡に

「渡君ですかぁ?」と話しかけてくる渡より少し背の低いの高い女の子が一人いた。

渡は「あぁそうだけど何か用?」と映画に出てくる悪役みたいな感じで答えた。

だがそれは失敗だったみたいだ、なぜなら今にも泣き出しそうな声で

「ひ、日宮、君がよ、呼んで、き、きてって、い、言ってたよ」と最後まで言うと

泣きながらいつ来たのか分からない日宮の元に走っていき日宮に飛びつくと渡を

指差しながら何か喋っているがここからじゃ聞こえない

結局日宮が話しかけてくるまで二人のところにはいけなかった

やっぱり俺は拒絶されるのが怖いんだなそんなことを考えている自分が情けなくなったが

すぐに日宮の「おい、さっさと行こうぜ!今日はお前の家でゲームな一昨日発売したやつ

買ったんだろ?」ゲームと言う言葉で元気になれた。

渡はすぐに「あぁ!買ったぞ!みんなで出来るようにお前と裕二の分までな」と普通に

答えたはずだったが

「えぇ〜!友達の分まで買うなんてすご〜い!」日宮にくっついてる女の子が

驚いた顔で大きな声で言ってきた。

「あのさ〜日宮、お前何で女の子連れてきてるんだ?」邪魔だと言わんばかりに

渡は日宮に聞いていた

それに「あぁこいつは同級生の谷川波子、ゲーム好きの西川南中学二年B組の

隠れアイドルみたいなやつだ!」と自慢げに日宮が答えた。だが渡には“こいつは俺の

彼女だぜぇ”と言ったように見えた。まぁそれは置いとくとしてだ、さっさと谷川さんを

家に連れて行かないと俺と谷川さんがもたない、俺は学校の制服の上にコートを

着ただけだし谷川さんなんてワンピだし、しかも袖無しバカだ!冬なのに袖無しワンピ

もう一回言うけどバ・カ・だ!渡がそんなことを考えてるなんて知らない波子は

ふるふる震えながら「あ、あの、わ、私そのゲームま、まだ買ってないん、だ、けど」

それに平気な顔で日宮が答える「それなら大丈夫!渡は他人の家をそこでゲームが

したいって理由で隣の家を買い取ってくっつけちゃうくらいだから」それを聞いて

波子はまた驚きながら今度は震えもプラスして聞いてくる

「家くっつけちゃったの!?すごい!」

「まあね、それくらい――――千万円くらいだし」と渡はものすごい額を

軽く言ってのけた。それを聞いた二人、日宮と波子は言葉を失う

とにかくさっさと家に行かないと風邪を引きかねないと思った渡は波子の手をつかむと

全速力で自分の家に向かった。




       ×




家に着くとメイドたち約十名が「おかえりなさいませ」と言って出迎えてくれた

渡はメイドの一人、和泉に「イズミンすぐ谷川さんに冬用の服をあと暖かい紅茶を

ゲームルームに、俺は日宮を倒すべく罠を張るからじゃあ」と言って渡は外に出た

まずは罠の用意から始めなければならない一応泥棒用の罠があるにはあるのだが

それは登録した人には反応しない仕組みになっていて使えないならば簡単な罠を作るだけ

ほんとに簡単な罠の作りかたは用意するもの頑丈なワイヤー十メートルを一本それだけ

まず門の両方の取っ手をワイヤーでぐるぐる巻きにするこれに使うワイヤーは

五メートルくらいで残ったワイヤーで玄関まで行く途中にある木と木の間に

ピンと張るくらいまで伸ばしたワイヤーを木に括り付けるだけあとは隠れてみてるだけ

まぁここまでやれば良いだろうと思った渡は日宮が来る間外で待つのは流石に辛いので

部屋で待つことにした幸いその部屋は罠に引っかかる日宮の姿がよく見える

位置にあるのだ。

玄関に戻った渡はメイドにコートを渡すと急いで部屋に向かった。

だがそこには先客がいた先客の姿は白い下着一枚のほぼ全裸でメイドが用意した

服を持った状態で渡を見ながら固まっている。それを見ている渡も固まってしまう

なぜならそこにいたのは谷川さんで彼女の身体には見るからに痛々しい擦り傷の数々が

ある、場所は上から肩・胸・肘・膝の四ヶ所にありどれも昨日今日ついた傷に見えた

とにかく部屋から出て行こうと渡が扉を開けようとした途端

「ごめんね」と谷川さんが謝ってきた。訳が分からない渡は

「なんで谷川さんが謝るんだ?普通俺が謝る側だろ?」

「こんな傷だらけの女の子は嫌だよね?」そんなことを言う谷川さんのことがよく

分からないが渡は「いやじゃないさ!裕二って言う俺の友達なんて身体がボロボロに

なった彼女を彼女が死んだ今でも好きでなんだ!だいたいそんな裕二を見てるほうが

辛いんだ。それで誰にやられたのさ?」と言って波子のことを励ましそして誰が

やったのかを聞いた。谷川さんは少し考えてから頷くと話し始めた。

「昨日、塾の帰りに人通りの少ない道で私一人だったのそれで今日のデザートをゼリーにしようかプリンにしようか迷っててちょうどそこに通りがかった見るからに怪しい

二人組みの男の人に聞いたの“今日のデザートゼリーかプリンどっちが良いと

思いますか?”って聞いたら“君をデザートにしてあげるよ”って言われて

ちょうどその辺にあった工事現場に連れ込まれて服を脱がされそのときに逃げようとして

ついたのがこの傷で」そこまで言ったところで渡は

「た、谷川さん服着て!あとなんで見るからに怪しい人にデザートどっちが良いか

聞くのさ!」ツッコンだ、当たり前だ、怪しい人に自分から話しかける奴は普通いない

結局、服を着ないまま波子は話を続ける「えーっとちょうどそのとき通りかかった

かっこ悪い日宮君に助けられてそのときちょうど日宮君がカメラを持っていたから

お礼に私の裸を撮らせてあげて」ここでもまた渡が

「日宮あいつ何を考えてるんだ!だいたい谷川さんも谷川さんでなんで写真を

撮らせたのさ?」そうツッコムと

「だってゼリーとプリンしか持ってなくてそれをあげるの

もったいなかったんだもん!」と言ってから波子はリスみたいにほっぺを膨らませた

アァモッタイナインデスカソウデスカ駄目だ。もう駄目ついていけないナンナンダこの

ぶっ飛んだキャラは誰なんだ、こんなキャラを作り出したのは

なんか可哀そうになってきた。

そう思うと渡は心の中でこの子は俺が守る!そう決めた。

とにかく渡は頭を撫でてあげる事にした。そして撫でようと渡が波子に近づき手を

伸ばそうとした瞬間、渡は何者かに後ろから押された。倒れながら咄嗟に波子を守るため

波子を抱き締め反転するそしてすぐに渡の背中に強い衝撃が走った。

一瞬息が出来なくなり咳き込む、それを下着一枚だけの波子が「大丈夫?」と

言いながら心配そうに見つめてくる、ただし波子が渡の上に乗っかって

そう、上に乗っかってノッカッテ・・・そんなことを渡が心の中で繰り返していたとき

“パシャッ”と言う音が部屋の中に響く、その音がどこから聞こえたか確かめるため

波子に退いてもらい起き上がった渡が部屋の入口を見るとそこにはデジカメを

右手に持ち左手には渡が仕掛けた罠のワイヤーを持っている。

渡はさっきの音がカメラのシャッター音だと分かると

「ひ〜の〜み〜や〜お前!谷川さんの全裸を撮って遊んでんじゃねー!」と怒鳴った。

それから10分後・・・

「日宮は用が済んだんならさっさと帰れ!」渡はまだ怒っていた。

「まぁまぁ減るもんじゃないし」

「そういう問題じゃない!」

「あ、あの〜私は大丈夫ですよ」

「あー谷川さんには聞いてないから」と渡が言った途端

波子が突然

「うっ、ひ、ひどい、ひどいよ〜」

「あぁ〜渡が泣かした〜」

「原因はお前だろ」

「いや、お前が泣かしたんじゃん」

「それはいいから日宮さっさと帰れ」とにかく日宮に帰ってほしい

「お前さては俺が帰ったあとで・・・・」日宮の反撃

「お前の考えているようなことはしない」渡の反撃返し

「えっ!?そんなことをしようとしていたんですか?」波子の不意打ち

「いやいや、そんなことしないから」渡はこのバトルをさっさと止めるべく動き出した。

「ほれ、ゴッド・オブ・ドラゴンだよ」と、結局ゲームで釣った。



       △




ゲームをやりまくり時間は進み気づいたら夜の8時に

日宮はさっさと帰ってしまったが波子はまだいた。

夕飯を食べてお風呂に入り

完璧に止まるき満々の波子

渡はもう諦めていた。

あの手この手で釣っても逃げられだったのだ。

まぁそんなことは気にせず寝ようとしたらベットに先客!?

服を着てない波子がプルプル震えながら布団に包まっていた。

「あの〜谷川さん?パジャマ着たら?」渡がそう言うと

「わ、渡くんがあ、暖めてよ」と、言って渡に抱きつく

「わ、わかったからその代わりこれに入ってて」渡はそう言って寝袋を渡す。

波子はその寝袋に入ると渡のベットの上へ

渡は波子の横に・・・

これってなんか日宮のネタにされそう。

と、思いながらも渡は眠りについた。

次の日の朝

渡が目を覚ますと目の前には渡に抱きつく波子の姿が・・・

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁっっ!!!」とオモワズ叫んでしまったが

波子の魔の手からは逃れられずまだベットの中

そして渡の悲鳴を聞いたメイドたちが渡の部屋に

さらに波子が目を覚まし

「あれ?私いつの間に寝袋から出て?ってい、いやぁぁぁぁっ!」と悲鳴を上げる。

こりゃ参った。




       □




結局、誤解が解けず、サイテーの称号を手に入れてしまった渡は今

波子の一日彼氏になっていた。

そして今、渡の人生を賭けた壮絶なバトルが始まろうとしていた。

そのゲームの名は格闘ゲーム

勝ったほうは願いを聞いてもらえる。

「負けないよ」

「私だって」

バトルの始まりの合図が鳴った。




       R1



バトルが始まったと同時に二人のキャラはバックする。

そのあと一気に間合いをつめて全く同じタイミングで全く同じ攻撃を仕掛ける。

ここで両者、痛み分け。

だが、そこで渡のキャラは少しダウン状態から戻るのが遅かった。

そこを波子のキャラが奥義を発動しようとする。

『もらった!』そう心の中で勝利を確信した波子だったが

渡のキャラはしゃがみながら蹴りを波子のキャラにいれて奥義を阻止!

それでバランスを崩した波子のキャラにコンボを一気にかけてダメージを与える。

しかし!波子のキャラは負ける寸前でカウンター攻撃からのコンボで立場逆転!

そして渡のキャラの体力ゲージがちょうど半分にきたとき波子のキャラが突然止まる。

波子は「疲れた〜」と、言って手を休めていた。

これはチャンスと思った渡は攻撃をしようと波子のキャラに近づく。

このとき渡の負けは決定していた。

そして渡のキャラが波子のキャラに攻撃した瞬間!

画面は暗転し波子のキャラが桜の花びらを纏って渡のキャラを殴る。

殴る蹴る殴る蹴る蹴る蹴る。

そして最後の一撃はタックル。

そう渡と波子が使っていたキャラはカウンター奥義がある奴なのだ。

それを忘れてた渡の負けだった。



       L1



勝負は波子の勝ち

最初に出会った公園へ

「願いは何?」

「渡くんの彼女にして、すぐに捨てても良いよ」そう言った波子に渡は

「分かった良いよ、そしてすぐに捨てる」

「そっか、本当にすぐに捨てられるとは・・・」波子は頑張って涙を堪えた。

「じゃあ次は俺の話を聞いて、昨日も話したけど俺の友達の裕二ってやつがさ

落ち込みまくってるわけ、それで毎日そいつの家に行くことが条件だけど

付き合ってくれるかな?」そう渡は自分から付き合ってと言わないと気がすまない

変な奴なのだ。

それを聞いた波子は我慢していた涙を流した。

そして波子が泣き止むと渡は

「じゃあ早速、裕二の家に行きますか!」そう言った。

そして裕二の家に向かう途中で波子が

「あれ?なんで私が条件つけられてるんだっけ?」そう言ったので

渡は適当に流しておいた。




       R2




「へぇ〜そうやって二人は出会ったんですか」と、愛花が宿題のプリントをやりながら

言った。それに答える渡に波子が

「渡〜ここ分かんな〜い」と、言ってきた。

「お〜い、そこ喋ってんじゃね〜」連二がそう注意した。

「まぁまぁのんびり連二君も聞いてたじゃない」と、水樹が連二にそう言うと

「ねーちゃん、作家とどっか行ってきたら?」裕二がそう勧めた。

「じゃあ連二君、映画でも見に行きますか?」水樹が連二に聞くと

「あぁそうだね、ここにはちゃんと先生役がいるからね」そう言って連二は波子のほうを

チラっと見ると水樹と一緒に部屋を出て行った。

「さ〜てとみんな宿題をさっさと片付けてゲームしよう!」と言う波子の声が

夏の別荘内に響いた。


                   END


えっと久しぶりに載せますね。

白猫ノ夏なんですが・・・

このほかにも番外編が何個かあるんですが

まだ書き途中です。

それに願いの形は第二部があるのです。

今はそっちの方を書いているのですが

中々進みません。

ですので番外編とかもいつ載せられるか分からないの

ですが。

どうかこれからも応援よろしくお願いします。


2008年、夏の始まりがすぐにやって来そうな頃

お腹をすかせながら

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