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　私と妹は、よく顔は似ていると言われる。でもその後に、瞳の色と性格は全然違うと。

　明るく社交的で、いつもみんなの中心にいる妹のアンナ。一方人と話すのが苦手で、笑顔もぎこちない私。遠目だと背格好もにているので間違えられるが、近くでの雰囲気は全然違う。みんなアンナは花のようだと、エレナは影のようだと。

　今日のアンナは、自分の瞳の色と合わせてブルーのドレスだ。今の流行の形。アンナが着るもの、身に着けるもの、髪型、言葉使いさえもみんな競って取り入れる。アンナは流行の発信源なのだ。

　今もたくさんの人に囲まれ、婚約者と楽しそうに話している。

　アンナの婚約者の名前はロバート。私たちの幼なじみで、若き公爵。

　妹は順番からいって、私が結婚しないと、自分たちも結婚しないと言っている。私は二人に結婚して欲しくない。妹の幸せを願わない嫌な姉なのだ。

　10年前、ロバートがアンナを選び、アンナがロバート選んで、婚約した。

　それにより10年前、私の初恋が終わったが、まだ、片想いは続いている。今でもロバートが好きなのだ。