ロリとバトルと委員長3
◇ ◇ ◇
『おーい起きろー』
声が聞こえる。
なんだか不思議な感じだ…
体の中に直接
語りかけられているような感覚。
だから少し目を開いた。
でも声をかけている人が
見えないからもう一度目を閉じる。
「…むにゃ…あと五分…寝かせて…」
『あと五分寝かせて…じゃねぇよっ!!!俺はオカンか!!!』
どうやらこの人は
なかなかツッコミの
素質があるようだ。
しかたないので
体を起こしてみる。
と、異変に気がついた。
「あれ……何もない…?」
そう、
辺りは一面真っ白だったのだ。
『ここだよ、ここ』
また声が聞こえる。
目を凝らすと、
薄くぼやけた輪郭を捉えた。
背丈は僕と同じくらい、
だが顔もなにも見えない。
想像するなら
ハガレンの『真理』
という感じだ。
「で、お前だれなの?」
『あ?俺はお前だよ』
「遊○王のもう一人の僕…的な?」
『まぁ…そんな感じ…なのか?』
「NARUT○の九尾…的な?」
『おい、それは伏せ字になってるのか……?』
「もしかして、ブリー○の裏黒○一護…的な……」
『もうしつけぇよ!!!なんなんお前!?集英○から金貰ってんの!?』
キレてる『僕』はほっといて。
で、なんで僕は
こんなとこに………
手持ちぶさたに頬を掻くと、
泣きそうな一人の女の子の顔が
頭をよぎる。
「ッ!?そうだッ小春ちゃん!!!」
『まぁ落ち着けよ』
「おいッ!!!誰だか知らねぇけど、学校…学校にはどう戻るんだよ!!!」
『落ち着けって。だってーーー』
煩わしいその言葉を
途中で打ち切る。
「これが落ち着けるか!!!あの子が危なーーー」
しかし、もう一人の僕は
構わず続けた。
『お前もう、死ぬから』
「…………は……?」
呆然と聞き返す僕に
『僕』の声は調子を変えずにしゃべる。
『だから、覚えてんだろ?ゴーレムに潰されて、お前ペシャンコだから』
「お前……なに言って…」
『今戻っても、すぐ死ぬから』
はは……
「じゃあ…とうすればいいってんだよ…」
拳を握りながら
そう呟くと、また、『僕』
のはしゃいだような
声が聞こえてきた。
「だから、俺が手伝ってやるよ」
瞬間、僕の視界がまた、
暗くなった。
◇ ◇ ◇
重い瞼を開くと
周りは校庭になっている。
僕はどのくらい寝てたんだ…。
視線を移すと、
倒れてる一人の少女の姿を捉える。
「……(小春ちゃん)……!!!」
そこで違和感を感じた、
自分の声が出ない。
それだけではない。
手足の感覚は消え失せ
耳はガンガンとし、
周りの音など拾ってはくれない。
さっきのは……なんだったんだ…
このまま僕は死ーーーー
『死なねぇよ、いや…』
『僕』の声が身体を通じて
耳に届く。
『死にたくなかったら、よぉく聞け』
(………あぁ)
声がでないから心で返事をした。
どうせ通じるだろう。
『いいか、俺から伝えることはひとつだ。』
そこで『僕』は
少し間を開けて
再び話し出す。
「お前はこの能力をもう知ってるはずだ。素直に受け入れろ。」
(……それはどういうーーー)
呟こうとした僕の声は、
別のなにかに寸断された。
身体の中に、自分じゃない
存在が入ってきたのだ。
否、それは最初からあった。
ただ僕が気づけてなかっただけ。
徐々に存在を大きくし、
そのまま僕を喰らい、
交わり、
溶け込む。
完全に溶け込んだその時
僕はゴーレムの頭上に跳んでいた。
目が冴える。
力が溢れだす。
振り向くゴーレムが
とてもゆっくりに感じる。
「あ"ぁぁぁぁぁぁ!!!」
右腕を脳天にぶちこんだ
あとのことは
よく覚えていない。
◇ ◇ ◇
暖かい……消毒液の匂いに混じって
かすかに良い匂いがする…
それを確かめたくて目を開けると、
「むきゅう……///」
小春ちゃんは僕の腕の中で
顔を赤くしていた。
「……あの……武田…くん?くるしいよぅ……」
「す、すすすいません!!!!そして、説明をお願いしてもよろしいでしょうか!!?」
恥ずかしそうに小春ちゃんは小さな口を開いた。
話によれば、
白髪緋眼になった僕は、
ゴーレムを一撃で粉砕し、
そのまま地面に倒れこんだらしい。
そのあとすぐ、係員が目を覚まし、
結界を解除。
僕と小春ちゃんは保健室に運び込まれた。
僕のうめき声を聞いて
起きた小春ちゃんは、
保健室の教諭に状況を説明され、
そのあと僕の手を握ってくれていて、
僕はそのまま小春ちゃんを
ベットに引きずり込んだ…と。
「どうしてそうなるんだ僕!!!」
「でも……お日様の匂いがしたよ…!?」
微妙にずれたフォローを
いただきました。
で、さっきの話で気になるとこは…
「白い長髪で赤い目?僕が?」
「私は…そう聞いたんだけど……。ごめんね……そのとき気絶してたから…」
「あぁーっと、いいんだ!!!あとで由利子に聞くから!!!」
そんな
しょんぼりしないで!!!
あとは、そうだな…。
あのゴーレム。
だれが操ってたか、ってのだ。
僕が粉砕したらしい、
ゴーレムの欠片は
研究部がもってかえって
調べてるらしいが…
うーん。
なんだか、
学校がおかしくなって
きてる気がする。
これは杞憂なのか…?