ロリとバトルと委員長
「武田さん、今日は模擬戦闘の授業がありますね」
「あぁ、そうだったな…」
朝、後ろの席の橋木に
話しかけられる。
それに僕は顔をしかめながら呟いた。
その理由は簡単。
うちの学校には
月に一回、戦闘系の異能者同士が
戦う授業が組み込んである。
これは期末試験と同じぐらい大切な授業で、
ここで良い成果をあげられれば
進級がとても楽になる。
というものだ。
だけどこれが
嫌いなんだよ…。
まず、僕はたいした理由もなしに
人を傷つけることが嫌いだ。
それにそんな強くないしな。
あーあ、隕石落ちてこねーかな…。
なーんて、中学生染みたことを
言っていると、予鈴が鳴った。
模擬戦闘まであと五分
橋木は笑顔で口を開く。
「おもしろいもの、見せてくださいよ?」
まだ彼女は僕に
期待をしているみたいだ。
やれやれ……
◇ ◇ ◇
試合相手は係が
勝手に組むので、
校庭に出た僕らはただ
待つだけだ。
試合場は3つ。
東側にある森と、
校庭、それに屋上だ。
橋木や由利子も
僕と同じ校庭みたいだな。
さっきから二人で
仲良く話している。
………ほんといつの間に
仲良くなったの?
最近由利子の絡みが少なくなる
今日この頃。
意外とさびしいです。
まぁ
あとは早めに呼ばれないのを
願うだけだが…
「これより模擬戦闘を始める。武田ひろみ、如月小春、出てこい」
「ひ、ひゃいっ!」
「…………はい…」
ちょ、運無さすぎだよね僕!?
初発係員に呼ばれたよ!?
しかも相手は女の子、
先ほど可愛らしい返事を
かましてくれた子だ。
「よ、よろしくおねがいしましゅっ!!!あっ………噛んじゃったよぅ……」
「お、おうよろしく」
いや、かわいすぎやろ!!!
この小春ちゃん、改め小春たん。
その高校生離れしたロリボディー。
艶やかなツインテールが眩しすぎる。
気を抜くと顔がにやけそうだ!!!
ちなみに
決して僕はロリコンではない。
…………マジでだよ?
だがそんな僕でさえも
心を揺るがされるほどの
愛らしさを持っているのだ。
彼女は我らがFクラスの
学級委員長でもある。
うん?先に言えよって?
まぁ気にすんな。
別に可愛さに目が眩んで
説明が遅れたわけじゃないからな!!!
てか、そんな小春たん……
じゃなかった、小春ちゃんと
戦えるわけないだろう
彼女は怯えた目で僕を見つめる。
その目を受けて真っ直ぐ
見つめ返す。
嗚呼、この時間が永久に続けばいいの…
「戦闘、開始ッ!!!」
「空気読めやァァァァァ!!!!!!」
こうして闘いの火蓋が降ろされたのだ。
地面を蹴り、一気に距離を詰めにいく。
狙いはそう、
彼女の気絶。
こんな戦闘すぐ終わらせてやる!
あと三歩!
「ひっ…」
二歩!
「ふぇぇぇ…」
一歩
「こ、来ないでぇぇぇっ!!!」
「すいませんでしたぁぁぁぁ!!!」
もう、顔をぐしゃぐしゃに
して怯えていらっしゃったね。
思わずダッシュから土下座に
シフトしちまったよ………
って僕のバカっ!!!
「バカやろっ!!!ヒロミ下だ!!!!!!」
校庭に由利子の声が反響したとき、
地に伏していたはずの僕は
空に打ち上げられていた。
鈍い鈍痛が全身を駆け巡る。
「打ち上げられたッ………!?」
首を起こして下を見ると、
そこには土でできた怪物、
ゴーレムが聳えていたのだ。
「ゴーレムさん、私を守ってください」