6話
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なのの
朝になり皇太子殿下より呼ばれ殿下の元へと向かっている
殿下の返事を確認してから入室したのは、琴菜様が滞在されている部屋の寝室だった
「おはようございます、殿下、琴菜様」
「おはよう」
「……おはようございます」
ベットの上に座り殿下の隣で琴菜様が、元気がないご様子で殿下の肩にもたれかかっていた
「リィナ、すまないが琴菜が日本に帰るまで琴菜の世話を頼む」
殿下も琴菜様も着衣に乱れはなかった、お二人の間に何もなかったとは思うがそれでも殿下が琴菜様と一緒に一夜を過ごされたという事実
殿下は琴菜様を抱き寄せ、腕の中の琴菜様に視線を落とされたのち私に命を出す
「これから騒がしくなるかも知れないが琴菜のことを頼む」
「かしこまりました」
「それから、彼奴が会いにくるかも知れないが僕の許可無しに誰も会わせない様に」
「受けたまりました」
殿下のその言葉に腕の中にいた琴菜様が殿下の顔を見られた
「……殿下?」
「ん?何だい」
「…いえ、何でもありません」
引き寄せ彼女の首筋に顔を埋める
彼女を手に入れるには曖昧な噂など不要だ、必要なのは確固たる理由
その時、扉を叩く音がした、リィナは扉の方へと急ぎ何事かを話していた
用事が済み戻ってきたリィナに僕は話しかけた
「リィナ、どうした?」
「はい殿下、陛下がお呼び出そうでございます。身支度を整えたら急ぎ参る様にとのことです」
「そうか」
父からの呼び出しとは、この事がすでに耳に入っているとは
そんな心情を汲み取ったのか、俺の腕の中で怯える琴菜の体温を感じる。
「琴菜、大丈夫だ。何も心配することはない」
今にも泣き出しそうな彼女に安心させる様に語りかけた
「……殿下」
「リィナ、琴菜の世話を頼む。琴菜、部屋でゆっくり休んでいるといい」
「かしこまりました」
「琴菜もいいね?」
「は…い」
イーツ殿下を見送り、それからしばらくすると扉を叩く音がした
リィナが素早く扉に近付き用件を聞く、戻ってきたのを見計らい声をかける
「リィナさん、どうかしたのですか?」
「はい、琴菜様。陛下達が琴菜様にも来て欲しいと」
「わかりました、伺います」
もう、運命は動き始めている
私の心を置いて……