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桜色の約束  作者: なのの
1章
11/20

10話

お待たせしました


あっという間に3ヶ月が過ぎた、もうすぐイーツ殿下の乗った専用機が空港に到着する



ただ過ごしていたわけではないが、学校に行ったり、

あちらに持っていく荷物をまとめたり必要なものを買いに買い物をしたりしていた



お気に入りの私物を箱に積めていく、私室のみで着る服も同様に


何回か大使館にも足を運んだり、大使館の職員の人がこちらにもきた、洋服を作るというのでサイズを図ったりした。もちろん全部細心の注意を払い秘密りに事を運んだ



だんだんと部屋が片付いていく様子に少し寂しさも感じられた


「あと、少し…か」


そして今日、イーツ殿下が来日するこの日を迎えた



「琴菜様、まもなく専用機が空港の方に到着されます」


「はい」


私はイーツ殿下が日本にいる間の宿泊先であるホテルの部屋のテレビからその様子を眺めていた


『イヴァノビッチ王国の皇太子

イーツ殿下が来日されました』


空港に降り立つイーツ殿下に

パシャパシャとフラッシュがたかれる


出迎えた人達に挨拶をしながらニコニコと笑顔で答えている


『イーツ殿下、この度はおめでとうございます。婚約者の方とはいつお会いになるのですか?』


レポーターの質問には答えず、笑顔でその場を後にした



今日はこの後、イーツ殿下は皇室が主催する晩餐会に出席する予定で会うのは夜になる筈…と、聞いていたのですが、聞き間違えたのでしょうか?何故か宿泊先のホテルの部屋にイーツ殿下が現れた



「琴菜」


「イーツ…殿下」



満面の笑みで話しかけてきますが、私は若干、顔がひきつってる気がしてならないのですが…まぁ、すぐに立て直しましたけど



「琴菜、会いたかった」


「お久しぶりです、イーツ殿下」


言葉もそこそこに私を抱き締めてくるイーツ殿下にちょっと引きぎみな私に構わずより一層抱き締めるイーツ殿下です



「やっと、この日がきた。琴菜待ち遠しかったよ」


「ところで晩餐会の筈では?」



「そうなんだけどね、少しでも琴菜に会いたくてね」


「……そうですか」



私を抱き締めて離れないでいる、イーツ殿下に苦笑しながら答えていると側近の人の声が聞こえた



「殿下、お時間です」


「まだ、いいだろ?」


「いいえ、ギリギリです」


笑顔でイーツ殿下に告げている補佐官の人、凄いなと思いながらも私もイーツ殿下に告げる


「イーツ殿下、早く行かないと遅刻しますよ?」



「琴菜…冷たい」


「そう言われましても…ね」


苦笑気味にイーツ殿下に答える


「いってらっしゃいませ、イーツ殿下」


「わかった、でもその前に」


「えっ?」


イーツ殿下は近付いてくると私の頬にキスを落とすと満足したように笑顔で補佐官の人と部屋を出ていった


私は頬を押さえながら「イーツ殿下のバカ」って思わずにはいられなかった





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