誰にも必要とされない人生
初投稿です。今まで読み専でした。
うまくやっていけるよう頑張ります。
「僕の携帯小説は面白くない」。
ただ、それだけの事実が心を抉る。
誰にも必要とされず、認められず、そこにあるだけ。自分の人生とて同じだった。何も無かった。
切っ掛けは一ヵ月前、ふと大学に迎う電車の中で、広告を見かけた。
「大人気携帯恋愛小説、映画化決定!」
――くだらねぇ。――そう思った。もとより小説など読む性分ではない。
あるいは嫉妬心があったのかもしれない。
消費者から創作者への脱出に成功し、世間に認められた顔も知らぬ作者に。
だからか、書いてみようと思った。
だってそうだろう?
――携帯電話。僕だって持ってる。言葉も人並みに話せるし、文字を打ち込む指だってあるんだから!
間違い。これは間違いだった。
とんでもない勘違い。ナメた発想。それに気付くのにそう時間は掛からなかったし、気付いた時には手遅れだった。
ずっと自分を特別だと思っていた。何を成し遂げたわけでもなく、積み上げたわけでもなく、一切の根拠なく。内心では特別だと、いつか凄いことをやってのけられるんだと思っていた。
勘違いだ。創作物は鏡のようなものだ。 僕は空っぽだ。
知りたくはなかった。
より僕が核心に迫ったのは、「小説家になろう」という投稿サイトに出会ってからだった。
――僕はクズだ。