第六十二話◇
ギィンッ!!
街の中で金属と金属がぶつかり合う音が響く。
「どけぇぇぇ!!!」
相手の剣を弾き、切り伏せる。
「ぎゃあっ!!」
相手は短い悲鳴をあげて倒れる。
「オオオオ!!」
その様子を見て尚向かってくる数人の敵兵。
バンッ!と地面に手を当て、火柱を立てて敵を一掃する。
「どーすんだカノン!!キリがねぇぞ!?」
剣から電撃を放ちながらヴォルトが叫ぶ。
確かに敵兵は城の中からぞろぞろ出てくる。
「でもこんだけの数…城の中もう誰もいねぇんじゃねぇ…の!?」
敵兵を斬りながら俺が答える。
「いえ…まだ大物がいるようです。」
俺の背後にいた敵を風で吹き飛ばしながらジルクが言う。
ジルクの視線の先には…
屈強な長い茶髪の男。
その男がニィと笑ったと思ったら…
「グオォォォォ!!」
熊に姿を変えた。
「獣人かよ…!」
めんどくせぇ…!!
「ハッ!やっとやりごたえのありそうな奴出てきたじゃねぇか!!」
ヴォルトが不敵に笑って虎に姿を変えた。
『残ってる奴らはガイクに任せる。』
俺がヒナタにやった様に直接頭の中にヴォルトの声が響く。
『行けよ。カノン。』
それと同時に熊に向かっていくヴォルト。
「…っ!!」
くそ…!!
「来い!ジルク!!」
「はっ!」
俺はジルクだけを連れて城に入った。