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第五十二話◇
ーヒナタsideー
「ヒナタ!」
ヴォルトをからかっていると聞きなれた声。
「カノン!」
やってきたのは思ったとおりカノン。
その後ろにはなにか面白そうな顔をしたジルク。
…なにかあったのかな?
微妙になんかカノン怒ってるし…。
「……ほほ~う。」
ヴォルトが私の横でニヤリと笑う。
「どうしたの?」
「べぇ~つにぃ~?」
カノンの方を見てニヤニヤ笑うヴォルト。
「…なんだよ。」
不機嫌そうにカノンが言い放つ。
「いや?良いんじゃねぇの?お似合いお似合い。なあ、カノンの側近さんよお。」
「はっ。ですがお二人共気付くかどうか…。」
渋い顔でジルクが言う。
「あ~…そうだな~。特に女の方鈍そうだしな。」
うんうん。と頷きながらヴォルトが言う。
…どういう事?
カノンもなんか複雑そうな顔してるし…。
私が首を傾げているとヴォルトが言った。
「あ!ガイク捜してこねぇと!」
「ここに。」
「お!早いな!」
ガイクが人ごみの中から現れて一礼する。
「早く行こうぜ。また迷うのは嫌だからな。」
カノンが相変わらず微妙な顔をしながら言った。
その言葉に私達はまた歩き出した。




