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第三十九話◇
「よし!みんな準備はいいかー!?」
『おおおお!!』
カノンが叫ぶと兵のみんなも叫ぶ。
私はカノンの横で突っ立ってます。
ガルムのヴォルトって人から手紙が来てから30分。
30分でここまで用意出来るのは凄いな…。
カノンも戦闘服に着替えてる。
戦闘服って言っても黒い服に赤いコート。
でもコートには国旗と同じ龍の絵が描かれている。
『鎧とか着ないの?』って言ったら『重くて動けねぇんだよ』だって。
まあ確かに戦ってる最中に素早く動けないのはキツイよね…。
「カノン様からの司令だ!刃のついた剣は持つな!!」
ジルクが言う。ジルクも戦闘服なのか黒いコートを身に着けている。
「ねえねえカノン。」
「ん?」
「なんで刃のついた剣持たないの?」
「模擬戦だからな…。死人を出す訳にはいかねぇんだよ。」
そっか~…。
にしても凄い人数。人が多すぎるよ…。
「気になるか?何人いるか。」
察したのかカノンが私の聞く。
「うん…まあ。」
「百万。」
「…マジ?」
「マジ。」
うそーん。