表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼なじみは龍でした  作者: 犬丸
別世界編
34/81

第三十四話◇

トイレから出てきた私を呆れた顔でカノンが見てた気がするけど無視で行きたいと思います。


そういえば…


「カノンなんでこんな所にいるの?」


パジャマの私と違って部屋着っぽいし。


「…ちょっとな。」


…言いたくなさそうだね。


「ふ~ん。そう。」


適当に返しておく。


部屋に帰って寝よ。


「ヒナタ…。」


部屋に帰ろうとした私を呼び止めるカノンの声。


「なに?」


「お前は…お前には…」


歯切れ悪そうにカノンが言う。


「俺は今どう見える?」


………。


「どういう事?」


「…龍に変身する化け物か、一国を統べる王か、それとも…」


「人殺しか。」


寂しそうにカノンが言った。


私は何も言わずにカノンに近寄った。


そしておもいっきりカノンの頬を両手で挟んだ。


「うべっ!?」


間抜けな声をあげるカノン。


私より背の高いカノンの顔に触るのはちょっと背伸びしなきゃいけないけどがんばる。


「この口は何言ってるのかなー?」


カノンの口をつまんで伸ばしてみる。


「うぐー!」


「確かに人を殺すのは良いこととは言えない。でも…」


「自分で自分の事化け物とか人殺しなんて言ったらお母さんとかお父さん泣くよー?」


「王とかってただの肩書きじゃん。カノンはカノンでしょー。」


「カノンはカノンのまんまだよ。今も昔も。」


横横縦縦丸書いてチョンしてカノン頬を離す。


「それに…カノンの力は人を殺すものじゃないでしょ?カノンの力は人を護るための力のハズだよ。」


きょとんとした顔のカノン。


「おやすみ。」


そのカノンに手を振って私は部屋に戻った。


…これで良いんだよね。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ