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第三十二話◇
ーカノンsideー
「っ!?」
目の前に広がるのはいつもの自分の部屋。
「…夢かよ」
前髪が頭に張り付いて気持ち悪い…
「くそっ…」
なんでいまさらこんな夢見るんだよ…。
こんなの見たら…寝る気になれねぇし…。
時計に記されている時間は夜中の1時。
見張りしかいねぇだろうけど…。
城内散歩してくるか…。
昼間はヒナタに邪魔されて街に行けなかったしな…。
「行くか…。」
適当に着替えて部屋から出る。
見張りの兵に見つかったら終わりだよなぁ…。
「……」
長い廊下を覗いてみる。
よし、誰もいない。
けどそれは間違いだった…。
「カノ~ン!!」
「うをああっ!?」
突然真後ろから名前を呼ばれる。
誰だ!!…大体分かってるけど。
「このお城大き過ぎる!!トイレどこ!?」
ヒナタ…涙目で言うなよ…。
「つーか…」
「?」
「またお前か!」
「何がよー!!」
…やべ。見張りにばれる…。