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第十二話◇
「ここで死ぬか!!俺と別世界に来るか!!どっちだ!?」
そんな事言われても…!
「早くしろ!!」
火柱をあげながら火音が叫ぶ。
あー!もう!!
「分かったよ!!行く!!火音と一緒に!!」
私も叫び返す。
「りょーかい!!」
火音がニッと笑って言った。
ダンッ!
今度は両腕を地面につく。
すると…
ボコボコッ…!
私と火音を円で囲むように地面が盛り上がる。
まさかカカシ…!?
そう思ったけど違った。
ドォンッ!!
轟音と共に火柱が円の形を描く様にあがり始めた。
「…ッ火音!!」
火柱はどんどん大きくなり私と火音も呑み込んでいく。
不安になり火音の名を叫ぶとぐいっと腕を掴まれ引き寄せられる。
見えたのは火音の髪と同じくらい赤い火。
それを最後に私の意識は途絶えた。