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〝くくりく〟に纏わる記録。  作者: 深川我無@書籍発売中
予言ゼミ

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艮の金神

 皆様は(うしとら)の金神という神をご存知でしょうか?


 金神とは、鬼門と呼ばれる丑寅の方角に坐すとされる祟り神です。

 丑寅の方角を嫌うのは、ひとえにこの金神の祟りの為でしょう。


 方違神社や、方違えの儀式など、日本では古くから凶の方角を恐れ、それから守るための信仰が盛んです。


 金神七殺といい、金神の祟りに遭えば、家族七人が死ぬという言い伝えもあります。


 それほどまでに金神の祟りは恐れられていたのです。


 金神には大きく分けて三柱が存在します。


 概要は以下のようなものです。


巡金神(めぐりこんじん)

 年・月・日によって顕現する方位が巡る〝遊行神〟と呼ばれるタイプの神です。

 巡金神が坐す方角は万事に凶――特に普請・修繕・動土・移転が大凶と言われています。

 間日(まび)と呼ばれる「この日は大丈夫」という例外日がある場合もありますが最も古くから恐れられる金神の基本形とされています。

 

大金神(だいこんじん)

 その年の十二支で決まる殺伐を強く司る凶神です。

 すべての事に凶、特に大きな工事・移転・重要な決定は避けるべきとされています。

 巡金神に次ぐか同等レベルの強さを持つとされることが多いようです。

 

姫金神(ひめこんじん)

 常に大金神と正反対の方位に位置に坐し、大金神ほどではありませんが、殺伐・凶の性質を持つとされています。

 主に難病・盗難・病気などに注意が必要とされるようです。



 これらが一般的に金神と呼ばれる凶神です。

 しかし表題の艮の金神の名が、そこに無いことに気がついたかもしれません。


 それもそのはず、艮の金神というのは、陰陽道の時代から封じられてきた最凶神だからです。

 いわば先に挙げた三金神は、この艮金神の別御霊(わけみたま)的な存在、漏れ出した神威の一部と言えるかもしれません。


 しかしそんな艮金神が、明治の時代に顕現したのです。

 それを告げたのは〝出口なお〟という一人の女性でした。

 そうです。出口王仁三郎の名とともに時代を震撼させた〝大本教〟の二大教祖の一人です。


 出口なおは神懸かりという、いわゆる憑依状態での自動書記で、神からのお告げを書き残した女性です。

 このお告げを出す神こそが〝艮の金神〟であり、出口なおはこの艮金神を日本と世界を開闢した神〝国常立尊〟であると述べています。


 ちなみに王仁三郎は出口なおの娘と結婚し、出口家に婿入りしました。

 出口なおとの関係は義母と義息子の関係であって、夫婦関係ではありません。


 大本教は出口なおが〝お筆先〟と呼ばれる自動書記で神の言葉を伝え、王仁三郎がそれを用いて教団を組織化する〝霊と体の共同事業〟であったと言われています。

 二人はこうして大本教を拡大していくのですが、当時の軍国政権からは大変な迫害を受けることになります。


 それはひとえに出口なおが告げた予言の内容と、王仁三郎の類稀なる組織力に、国が脅威を感じたからに他なりません。


 そして1935年(昭和10年)12月に、〝第二次大本事件〟と呼ばれる一斉検挙が行われました。

 出口なお、王仁三郎をはじめとする大本教幹部が1000人以上検挙され、本部は解体、関連組織も同じく解体されたのですが、逮捕を免れた中に〝岡本天明〟という人物がいました。


 後に〝日月神事〟と呼ばれる予言書を、出口なお同様の自動書記によって記した人物です。

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