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憂鬱


 電話は一方的に切られてしまいました。

 その後、何度掛け直してもSさんが電話に出ることはありませんでした。


 自分が巻き込んでしまったかもしれないという罪悪感で僕は憂鬱な気持ちになりました。

 しかし時間が経つにつれて気持ちが落ち着いてきます。

「本当に自分が巻き込んだのか?」

 そんな気持ちが沸き起こってきたのはSさんが放った気になる言葉のためでした。


「万馬券なんかいらんかった……未来なんか知ったらアカンかったんや」


 この言葉を解釈するに、どうやら彼は〝なにかしらの予言〟を得た可能性があるということです。

 それによって万馬券を当てたものの、その結果〝ゴンジキ様〟なる存在に目をつけられてしまった……そういうことになります。


 そうだとすれば、彼はきっと〝予言ゼミ〟の正体に気がついたのです。

 あるいは〝最初から知っていた〟のかもしれません。

 どちらにせよ僕との会話でなんらかの確信を得た彼は〝予言ゼミ〟から万馬券の予言を貰った。

 そう考えると話の筋が通ると同時に、僕の罪悪感は少しだけ薄れました。


 それでも気持ちがいい話では決してありません。

 嫌なイメージばかりが浮かんできます。

 次は我が身かもしれないのです。

 そして何よりも〝ゴンジキ様〟という聞きなれない言葉が、僕の気持ちをより一層憂鬱にしました。


 これを書いている先ほどから、パソコンの画面に何かが揺れているような気がします。

 発光している画面に影が映るはずはないのですが、後ろを見るのが堪らなく怖いです。

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