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警告の暗示


 結局僕は予言ゼミに関して先に挙げた資料以上の成果は上げられませんでした。

 

 バス会社に当時のことを聞いてみようとも思ったのですが、取材を拒否されてしまいました。

 

 オカルト雑誌の発行元にも連絡してみたのですが、当時の編集部はすでに解体されているらしく、取材者に直接聞こうにも、すでに担当者は退職していて現在の所在は分からないとのことです。

 

「オカルト、今熱いんで大歓迎ですよ? 面白いネタがあったら教えてください。内容が良ければうちで取り扱いますから」

「いえ、まだ暗中模索の状態ですので」

 

 そんなやり取りをして僕は電話を切りました。

 何となく嫌な予感がしたので〝くくりく〟という言葉に関しては伝えていませんでした。

 我ながらいい判断だったと思います。

 あの様子だと、正直ネタを奪われかねない感じがしました。利用できるなら利用したいという、捕食者の気配を色濃く感じました。

 当時の記事を見た時から感じていたことですが、少し倫理的な感覚に欠けているのではないかという予感は正しかったのだと思います。

 

 酷い倦怠感に見舞われ、僕は机に突っ伏しました。

 電話越しに感じた獲物を品定めするような視線も疲れの原因ではありましたが、どうにもこの頃寝つきが悪いのです。


 昨夜は生温かい感触がして足元を見ると、足の指が全て切断されている夢を見て飛び起きました。

 こういう取材や執筆中に見る悪夢は、えてしてお告げめいたものがあります。

 足の負傷は、無意識が「止まれ」と警告を発している可能性が高いです。

 

 ですが櫻子氏の安否も気になりますし、お医者様が告げたという「13日は絶対安静」という言葉も、僕の中では引っかかっていました。

 なぜかタイムリミットのように思えたからです。

 

 なので僕は、仕方なく机に張り付いた顔を上げて〝くくりく〟という言葉を調べ始めることにしました。

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