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Day 5 足止めの堕天使

小説書いてる人みんなどうやってあんな文字数書いてるんだ。すごすぎる…。

「あと脱走に必要なのは…窓から噴水を探して出口の向きを確認することと、足止めになにか興味を引けるものを探すことだな。」


「脱走計画もついに大詰めだな。こいつらがずっと同じミスし続けてくれて助かるよ。」


 見張りのセソとタチツは相変わらず寝ている。普通に声に出して脱走計画を立てていても全然バレない。べつに4年間寝ていたら超能力が使えるという訳でもない。


「しかし、気を引ける物ねえ…。何も思いつかないな。どうしよう。」

「そうだ。本人に聞こう。おーい、ちょっと暇だから喋ろうぜー。」


 セソが起きた。


「んあ?なんだお前か。しょうがねぇな。何が聞きたいんだ?」


「お前らって見張りの前ってなんの仕事してたんだ?」


「俺らは実は馬鹿だからな、側近とかは出来なくてな。ずっと魔王様の部屋の前の警備やってたんだ。」


 馬鹿なことはとっくに知れ渡っているのだがわざわざ指摘する必要はあるまい。


「ずっと警備ってつまらなそうだな。魔王城に侵入するやつとかよっぽどいないだろうし。」


「そうなんだ。だから時々ノートに絵を描いたり詩を書いたりして暇つぶししたよ。」


「どんなこと書いたんだ?」


「言えねえよ恥ずかしくて!これだけは誰にも見られたくないね。」


(…!これだ!)


「ははっ。…ふぅ。だいぶ暇を潰せたよ。さんきゅー。」


再びセソは眠りにつく。


「本棚にたしか…。」


 藍雨あいうは本棚の中から古いノートを取り出した。そこには少女マンガのようなタッチのイラストと読むに耐えないポエムが書かれていた。


「読んでるだけで頭痛が痛くなってきた…。」

「だがこれであいつらの気を引ける!」


 見張りのふたりにとってこのノートを見られることは万死に値する。間違いなくノートを優先するだろう。


 ここでお楽しみタイムが訪れる。


「アッアッアッ!また本棚を変な風に置きやがって。こんなものっ!」

「真ん中を通ればいいのだ!」


 藍雨は空いている右サイドから普通に脱獄する。やはりこの見張りは何も学んでいない。


 しかし身体能力は高いので追いつかれそうになる。そこで先程の古いノートを後ろへ投げる。


「こ、これは!?」

「なぜお前が持っている!?」

「ひ、拾え!見られては生きていけん!」


 作戦成功。この隙に前回見つけた階段を今度はちゃんと降りる。


「あとは、窓!噴水!」

「あ、巨乳のお姉さんが歩いてるぷるん。」

「なにぃっ!?」


 突然スライムの会話が耳に入り、思わず見る。


「あれは第1部隊の隊長のサキュバス、キュート・ミトレールだぷるん。」

「かわいいなあ…、第1部隊隊長がサキュバスでいいのか…?」

「ん?なんか人間捕まえたぷるん。魔王様に届けるぷるん。」


 そのスライムは第7部隊隊長になり、金持ちになって幸せなスライム生を送れるようになったという…。

キュート・ミトレールは相手のタイプの姿に変身します。やられても仕方ないですね。

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