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(二)-6

 僕はすぐに顔を背けて周囲に目をやった。五メートルほど離れたところでもカップルが互いの口唇を重ねていた。大学生だろうか。二人の口唇が少し離れ、その隙間から夕陽の光が差し込んでいたものの、その隙間には陰が見えた。カップル双方の口から伸びた突起のようなものが繋がっていた。互いに舌を絡めているのだろう。大人びたカップルだった。

 しかし、その男性の方には、どことなく見知った雰囲気を感じた。横顔がなんとなく兄のようだった。しかも真っ青なサッカー日本代表チームのユニフォームのレプリカに、ベージュの短パン姿だった。それは、朝、兄の家を出る時に見た、家を出る時の兄の服装と同じだった。

 まさかと思った。その二人を凝視した。

 そしてカップルが顔を離した。男の方はまさか、兄、なのか……。


(続く)

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