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競馬好きの独り言  作者: 秋山如雪
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第9話 個性派競走馬たち

 今日も遅い時間に帰ってきましたが、明日は夜勤なので、時間があります。


 競馬界には、人間と同じように「個性派」と呼べるような、非常に特徴的な「名馬(迷馬?)」たちがいます。


 今回は、そんな数々の名馬から、4頭を上げてみます。完全に私の主観ですが。

 では、早速。( )内は、活躍時期。


①ツインターボ(1991~1996)

 アニメ「ウマ娘」2期で、一気に有名になった感じもしますが、古くからの競馬ファンはみんな知っていた、ある意味、非常に有名な馬。


 まあ、とにかく極端なレース運びで有名で、常にトップスピードで引き離す「大逃げ」戦法を使いましたが。当然ながら、人間と同じく、馬もペース配分を考えないとバテます。


 が、このツインターボは、そんなことおかまいなしに、とにかく「逃げる、逃げる、逃げる!」。ただ、当然、勝つ時は圧勝するけど、負ける時は急激な失速から惨敗。ファンは、負ける時の、その極端な様子を「逆噴射」と呼んだとか。


 中央競馬界において、「最後の個性派」と呼ばれた馬ですが、人気はあって、負けてもファンは大笑いしていたとか。それほど愛された馬。


 そんな彼が、最も輝いたのが、1993年。その7月11日。福島競馬場で行われた、GⅢ七夕賞。当日、福島競馬場には、入場人員記録となる、4万7391人が集まり、その観衆を前にツインターボは、前半の1000メートルを57秒4というハイペースで逃げて、そのまま2着のアイルトンシンボリに4馬身差をつけてゴールイン。


 さらに、すごいのがその後のGⅢオールカマー。このレースには、天皇賞(春)を含むGⅠ2勝のライスシャワーがいたにも関わらず、ツインターボは3番人気。しかもスタートから全速力でハナを奪い、2番手のホワイトストーンに10馬身以上も差をつけ、ただ1頭で最後の直線に入り、最終的には、2着のハシルショウグンに5馬身以上差をつけて圧勝。


 この辺りは、ウマ娘2期アニメで描かれ、You Tubeで探すと出てきますが、当時の実況中継を完全再現しているすごいシーンがあります。「吠えろツインターボ」とか「逃亡者ツインターボ」と言ってるシーンですね。


 結局、ツインターボだけで、ここまで使ってしまいました(笑)



②ユキノビジン(1992~1993)

 活躍時期は、短いですが、その愛らしい栗毛の馬体に、純白のリボンを思わせるようなタテガミを持っており、「美少女」、「グッドルッキングホース」と呼ばれたアイドル馬。

 ちなみに、父のサクラユタカオーも綺麗な栗毛。


 重賞の勝ち鞍としては、1993年のGⅢクイーンステークスのみですが、同年の桜花賞とオークスで、共に2着に入っています。


 1992年、盛岡競馬場でデビューし、4歳時(当時の馬齢、今の3歳)に中央に移籍。3歳時は、主にダートで使われていました。新馬戦を含み、ダートで3勝してます。ただ、骨折したため、1993年を持って繁殖牝馬になっています。


 ウマ娘にも登場。最近の白毛のアイドルホース、「ソダシ」に通じるものが少しあるかも。



③ハルウララ(1998~2004)

 彼女に関しては、競馬を知らない人でも聞いたことがあるくらい、有名で、一時、ブームになりましたね。「負け続けた馬」として有名で、映画にもなり、生涯成績は0勝113敗。


 高知競馬場を盛り上げたことでも有名。


 ただ、実は113連敗の記録は、日本一ではなく、2004年当時は、ハクホークインの通算161連敗に次ぐ、2位とされていました。


 ところが、その後調べたり、時が経つにつれ、ハルウララの連敗記録はどんどん下に。


 現在、229連敗のダンスセイバー(門別競馬場所属)が1位になっています。


 まあ、何故こんなにハルウララが人気だったのかと言うと。とにかく「負けても」がんばり続ける姿勢でしょう。馬体重は400キロにも満たない小さな体ながら、頑丈な馬で、年間かなりの回数走りました。


 関係者によると、ハルウララは、非常に飽きっぽい性格の馬だったらしいですが、レースでは絶対に手を抜かなかったとか。この辺は、ウマ娘でも再現されてますが。


 そんな彼女は「当たらない」ことで、人気になり、交通安全のポスターにも使われました。ちなみに、現在は千葉県の有志によって、牧場でのんびりと過ごし、「ウーちゃん」と呼ばれているとか。


 ある意味、歴史に名を残しました。



④ゴールドシップ(2011~2015)

 最後は、この中ではダントツに強かった、ゴールドシップ。父は、ステイゴールド。色々と勝ってはいますが、まあ、この馬は非常に特徴的だったことで有名。


 馬体の後ろ脚の繋ぎが緩く、スタートや勝負所では弱かったらしく、ダッシュが効かないため、後方からスタートが多かったとか。コースでも東京競馬場は苦手で、逆に中山と阪神は、残り200メートルの急坂で、他の馬が失速するため、逆に強かったと言われています。


 気性はとにかく荒く、調教助手を振り落として大怪我を負わせ、厩務員を振り回し、管理調教師に噛みつき、さらには他の馬を蹴りに行くという有り様。

 関係者は相当苦労したそうです。


 ただ、証言によると「非常に頭がいい」という意見もあります。母の父がメジロマックイーンなので、そこから来ているという説もあるそうです。


 ゴールドシップのレース自体は、今でも見ると結構面白いです。


 「ゴルシ」とか「不沈艦」と呼ばれた、超個性派の馬ですね。


 今回は、長くなりました。

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