第37話 故・エリザベス女王に捧ぐ
3連休は、台風のせいで、全然出かけられず。ウィニングポスト9 2022やってました。
ローズステークス(GⅡ)は、予想的中もそもそも馬券買ってませんでした。セントライト記念(GⅡ)は、アスクビクターモアとオニャンコポンで予想するも、アスクビクターモアはともかく、オニャンコポンは来ず。絶対、来ると思ったのに、わからないものですな。
今回は、ちょっとだけ真面目な話。
イギリスのエリザベス女王(エリザベス2世)が亡くなりましたが、競馬ではこの「エリザベス」の名を冠するレースが実に多いのです。
日本で一番有名なのは「エリザベス女王杯」(GⅠ)ですが、これだって、元々は1975年にエリザベス女王が来日したことを記念し、翌年に開設されたものです。
世界的に有名な「キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス」をはじめとして、イギリスの「クイーンエリザベス2世ステークス」、アメリカの「クイーンエリザベス2世チャレンジカップステークス」、日本の「エリザベス女王杯」、イギリスの植民地であった香港の「クイーンエリザベス2世カップ」など、エリザベス2世の名を冠した競走が世界各地に存在しているのです。
さらに、このエリザベス女王自身が、競馬自体に貢献し、パトロンでもあり、馬主・生産者でもあったのです。
両親の名を冠したキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスの優勝馬オリオールのほか、4頭のクラシック競走優勝馬など、所有馬には数々のステークス優勝馬がいます。
1973年9月、当時の日本の田中角栄首相がイギリスを訪問し、エリザベス女王との謁見に臨んだ際、女王は、田中首相に「日本の名もない人たちが来て、イギリスのいい種馬(プリンスリーギフト系・ネヴァーセイダイ系など)をみんな買っていってしまいます。どうするつもりなのでしょう」と苦言を呈しています。
しかし馬主でもあった田中はかつて女王の所有馬であり、日本へ輸出されたゲイタイムが2頭の日本ダービー馬を出したことを話し、「是非、日本へいらしてください。東京競馬場を案内します」と言ったら二人で大笑いとなったそうです。
ただし、女王の所有馬のうち、イギリスにおける牡馬・牝馬のクラシック競走のうち、ダービーステークスのみの優勝がないそうです。
2011年には所有馬のカールトンハウスが1番人気となり、85歳にして初のダービー制覇なるかと競馬界を超えて広くイギリス社会の注目を集めましたが。女王自身もエプソム競馬場でレースを天覧したものの、落鉄のアクシデントなどもあり3着に終わっています。
2013年6月、イギリス王室が主催するロイヤルアスコット開催において、所有馬のエスティメイトがゴールドカップに優勝し、馬主として36年ぶりにGIを制覇するとともに「自分自身に優勝トロフィーを授与」したというエピソードもあります。
エリザベス女王が亡くなったことで、一つの時代が終焉したことを感じますが、暗殺された日本の首相の国葬より、女王の葬儀の方がはるかに世界中から注目を集めて、世界中で哀悼されるのが、彼女の魅力を現していますね。
非常にお茶目で、楽しくて、よく笑う女王だったとか。
改めて哀悼の意を表します。