第35話 最強馬、ステイヤー編
そういえば、だいぶ前に、「最強馬」の検証や、「追い込み最強馬」とか「マイラー最強馬」の検証をしていたのに、他を忘れてました。
今回は、個人的に思う、「最強馬、ステイヤー編」(国内)。
一応、ベスト5を上げてみます。( )内は性別、活躍時期。
5位 メジロブライト(牡、1996~2000年)
成績は、25戦8勝。うちGⅠが1勝のみなんですが。
1997年のクラシックでは、皐月賞4着、日本ダービー3着、菊花賞3着と、いかにも「脇役」っぽかったメジロブライト。
しかし、同年の11月に行われたGⅡ、ステイヤーズステークス(芝3600メートル)をぶっちぎりで圧勝。
さらに、翌1998年の天皇賞春を勝利。
さらに翌年の1999年には、天皇賞春、有馬記念で2着と、安定した力を発揮。ステイヤーズステークスの圧勝でステイヤーとしての血が開花したのでしょう。
4位 デルタブルース(牡、2003~2009年)
成績は、32戦6勝。うちGⅠが2勝。
サンデーサイレンス系種牡馬の中では、突出して長距離で力を発揮したステイヤー。
特に、すごいのが、「重賞勝ちは、3000メートル以上の距離のみ」という、徹底したステイヤー特性を持っていた馬。
2004年のクラシック、菊花賞(3000メートル)で1着。2005年のステイヤーズステークス(3600メートル)で1着。
そして、極めつけが2006年の、オーストラリアのメルボルンカップ(3200メートル)。その前にコーフィールドカップ(2400メートル)でも3着に入っていますが、これらの活躍により、2006・2007年オーストラリア最優秀長距離馬に選ばれています。
3位 ヒシミラクル(牡、2001~2005年)
成績は、28戦6勝。うちGⅠが3勝。
2002年のクラシック、菊花賞(3000メートル)で1着になってますが、それ以外に2003年の天皇賞春(3200メートル)と、宝塚記念(2200メートル)でも勝ってます。
ところが、他のレースを見ると、出走したGⅠの半分くらいが、2桁着順と、非常に不安定でした。
競馬ゲーム「ウィニングポスト」シリーズでは、ヒシミラクルを使えば、海外の長距離レースでも勝てるんですけどね。
このコラムでは「22話」で「ミラクルおじさん」の説明をしているので、そちらも参考に。
2位 ライスシャワー(牡、1991~1995年)
成績は、25戦6勝。うちGⅠが3勝。
1992年の菊花賞(3000メートル)で1着。翌1993年と1995年の天皇賞春(3200メートル)で1着になってますが。
面白いことに、2400メートル以下の重賞レースでは、13戦全敗という成績。
ウマ娘でも有名になりましたが、菊花賞ではミホノブルボンの三冠を阻止し、天皇賞春ではメジロマックイーンの3連覇を阻止したりして、「黒い刺客」、「レコードブレイカー」と呼ばれ、一種の悪役扱いにされているのが可哀想なところ。
しかも、最期は、宝塚記念の後に、骨折、予後不良からの安楽死と、サイレンススズカのような悲劇。
ただ、多くのファンに愛された名ステイヤーでもありました。
1位 メジロマックイーン(牡、1990~1993年)
成績は、21戦12勝。うちGⅠ4勝。
まあ、マックイーンについては、多少競馬に詳しい人なら、予想がついたでしょう。
日本競馬史上、最強のステイヤーとして知られています。
晩成タイプだったので、1990年の菊花賞(3000メートル)をようやく制覇した後、1991年と1992年の天皇賞春(3200メートル)を連覇。1993年の宝塚記念(2200メートル)でも勝ってます。
他にもGⅡでは、阪神大賞典(3000メートル)を2回勝ち、京都大賞典(2400メートル)や、産経大阪杯(当時はGⅡ、2000メートル)も制覇。
今もなお、愛されている名馬として知られています。
ということで、ステイヤー最強馬の検証でした。
というか、ウマ娘は、全部、「牝」扱いだから、訳わからなくなるんですが、普通に考えたら、「女子」にそんな長距離走る体力ないんじゃないか、と思うのですがね(笑)。
人間でも馬でも、女子より男子の方が、体力があるのが普通。