第29話 珍名馬大好き!
昔から珍名馬が好きです。
こういうギャグ的な、受け狙い的なのは、なんか笑えて、楽しい。
最近の注目珍名馬は。
オヌシナニモノ(牡)
父は、カレンブラックヒル。母は、グラントリノ。
父系は、サンデーサイレンス系統だし、母はあまり勝ってませんが、祖母のインフレッタは、川崎競馬で10戦7勝。その父はアメリカの名種牡馬である、エンドスウィープと、実はなかなかすごい血統だったりします。
オヌシナニモノは、最初こそあまり勝てませんでしたが、徐々に力をつけ、4歳時の2021年秋、フルーツラインカップに勝って4勝目。
そして、ついに来週末の、アイビスサマーダッシュ(G3)に出走予定で、しかも騎手は、今、もっとも注目されている、若手ジョッキー、今村聖奈騎手。
これは楽しみ。ちなみに、同レースには、スティクスあるいはセピアノーツに、藤田菜七子騎手も騎乗予定ということで。
初の重賞対決になりそうで、楽しみ!
さらに面白い珍名馬が。
プリンニシテヤルノ(牝)
わかる人は、一発でわかる! 「プリンセスコネクト」という、アプリゲームに登場する某キャラが発する必殺技のセリフが由来。
まあ、この馬はあまり勝てず、今は確か佐賀競馬に移籍したとか。
他にも。
アイアムハヤスギル(牡)
ちなみに、「アイアム」はちゃんとした冠名で、兄弟にはアイアムガンバレヨ、アイアムスゴスギル、アイアムピッカピカ、アイアムイチリュウ、アイアムイチオシ、アイアムヤルワヨ、と冗談みたいな名前の馬がいます。
少し前に、アイアムカミノマゴという馬もいました。
そんな彼が注目を浴びたのが、2021年9月。3勝クラスの初風ステークス(ダート1200メートル)
このレースには、あのオヌシナニモノも参戦。
珍名馬同士の対決に、SNSが湧きます。
直線で、先行一団から抜け出した、オヌシナニモノ。それを追うアイアムハヤスギル。
最後には一気の末脚を発揮し、ゴール手前でアイアムハヤスギルが差し切って、3/4馬身差で1着。
2着は、オヌシナニモノ。
珍名馬同士のワンツーフィニッシュ!
しかも、
「オヌシナニモノ?」
「アイアムハヤスギル」
と、会話が成立。
これに、SNSは大盛り上がり。珍名馬ファンが歓喜。
昔と違って、今はSNSで、すぐに情報が拡散するため、ある意味、現代に生まれて、名が広まったというラッキーもあります。
昔から、珍名馬というのは、いっぱいいましたが、大抵、大成はしてません。
ただ、彼らが歴史を変えて欲しいなあ、と願ってます。
だって、漫才みたいで面白いし(笑)
なお、オヌシナニモノとアイアムハヤスギルは、その後、二度も戦っています。運命的なものを感じます。
ちなみに、オヌシナニモノがフルーツラインカップを勝った日。
中央競馬では、36レースが行われていますが。
オヌシナニモノ以外に勝った珍名馬が5頭もいました。
オレタチハツヨイ
オレデイイノカ
モリノカンナチャン
オニャンコポン
アナゴサン
つまり、全36レース中、6レースで珍名馬が勝利。
いつかお茶の間で、彼らの勝利を叫ぶ、実況アナウンサーの興奮した声を聞いてみたい。