第13話 最強馬、マイラー編
前回のエルコンドルパサーは、中距離では最強だと思いますが。
では、マイラー(1600メートル)前後では、どの馬か?
必ず挙げられるのが、この馬。
タイキシャトル。
父は、アメリカのデビルズバッグ、母はイギリスのウェルシュマフィンという、完全に外国産の血統。
マイルチャンピオンシップに2回、スプリンターズステークス、安田記念を勝ち、さらにフランスのジャックルマロワ賞にも勝ってます。
1998年に、中央競馬では、外国産馬で初めて年度代表馬に選ばれてます。
調教師の藤沢和雄は、「2000メートルまでなら超一流」と評しています。
実際、1998年の有馬記念の投票で8位に選ばれましたが、中山の2500メートルは長いと判断され、出走してません。
エルコンドルパサーもそうでしたが、タイキシャトルもまた、ダートでも強かった馬で、新馬戦と2戦目はダート。
ダートG3のユニコーンステークスでも勝ってます。
性格は、慎重で繊細だったらしいですが、好位を走り、最後の直線で引き離すことが多かった馬。
1997年のG3のユニコーンステークスから、1998年のマイルチャンピオンシップまで、重賞8連勝という記録は、テイエムオペラオーと並ぶもの。
さらにダートを含む7戦7勝と、圧倒的な速さ。
2019年に実施された、「平成最強マイラー」ランキングでは、2位のモーリス、3位のウォッカに大差をつけて、ダントツの1位。
今なお、競馬ファンの間では、有名な馬。
なお、2022年時点で、28歳とまだ存命ですが、確か北海道の牧場で、心ないファンから、タテガミを盗まれたという、被害者です。
産駒では、ウインクリューガーが2003年にNHKマイル、メイショウボーラーが2005年にダートのフェブラリーステークス、サマーウインドが2010年にJBCスプリントを勝っており、芝・ダートを問わず、マイル以下の距離で活躍馬を輩出しています。
なお、元々はアイルランドで調教され、1996年7月に、日本に来てますが、怪我などもあり、デビューが遅れました。
もっと早くデビューしていれば、もっと成績を残せていた、名馬です。
今日は、時間がないので、これにて。早くゴールデンウィークになって欲しい。