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46話

「それにしてもだ」

「おん?」

「この空飛ぶ鉄の鳥は・・・何と言うか、外の様子が分からんな」

「あら?見たい?」

「見たいというか、現在どこにいるかが分からんだろう?」

「あ、そううことね」


確かにそれはそうかもしれない。

サーベスに外を除く窓何て無いし、見れるとしたら艦橋部のところだから。

それ以外で見ようとすると、外部のカメラの映像を見るくらいかな。


「ほれ。これが外だ」

「む。なるほどこうなる・・・ん?」

「どうした?」

「・・・これは・・・すまん。少し右を映してくれるか?」

「ほい」

「・・・もうこんな所におるのか!?」

「おおう」


何が気になるのかと思ったらそんなことだったのか。

カメラが最初に映していたのはどこかの大きな川だった。そこから右にずらすと、遠くには何かに建造物が見える。

恐らく城かな。または要塞。あんな感じのマップが見たことある気がする。


「ありゃ城か?」

「城だ。この国で最大の都でもある」

「へぇ~」

「あの村からここまでどれくらいだった?」

「大体時速370キロで・・・2時間経ったか経ってないくらいか?」


なるほど。村から都までそれくらいで着くのか。

馬車だと最速で二日くらい?そう考えるとそんなに遠くないのか?


「何を言っているんだお主は」

「え?大体それくらいだろ?」

「馬車はそこまで速くは走れん」

「え?」


どうやら俺の知っている馬車とは違うようだ。

それに、こちらを襲ってくる存在も多くいるから、そんなに走らせることは危険らしい。

何か合った時に、走って逃げる余裕を持たせると言うことを考えるとそうなるそうだ。


「それに空を飛んでまっすぐでこれなのだろう?」

「そうだな・・・ああ、そうか」


マップを確認すると、ここまでの地形情報が出てくる。

確認すると森やら山やらなにやら険しい感じなのがよくわかる。

なるほど、二日は絶対に無理だな。


「安全に行くことを考えたら・・・そうだな。一月は掛かるであろうな」

「なっが」


その間移動だけか?旅行しながらならともかくそれはキツイな。


ちなみにこの世界では30日一月という感覚は変わらなかった。

まぁ一年は14か月だったが。季節が一周するのがそれくらいらしい。


それにしても一月を二時間・・・そらダイジュナも驚くわな。


「ダイジュナだけの移動だとどうなんだ?」

「我か・・・いや、それでも半分も行かんだろうな」

「あ。移動自体はそんなに掛からないのね」

「うむ。先の期間はあちらの準備の期間もあったからな」


流石精霊の中でもトップクラスなだけあるな。それくらいは出来るか。


「他の精霊もそんなもんか?」

「むしろ我は遅い方だな」

「あ、そうなの?」

「うむ。風や火の精霊達は比べ物にならぬほどに速いからな」

「そこらへんは属性の違いか?」

「それもあるが、本人の才能もあるな」


戦い方の影響もあるらしい。

ダイジュナの本気はどっしりと構えて待ち受けるタイプなのでそもそも動く必要がないそうだ。

それに比べて速い精霊は動き回って戦うそうだ。


「どこかで会えるのか?」

「比較的火の精霊は簡単だな。火山に行けば誰かしらいるぞ」

「ダイジュナクラスのやつは?」

「そうなると、やはりラキナ火山であろうな」

「ラキナ火山」

「おう。大陸最大の規模を誇る火山だ。最近は何やら活動が活発になっているようだが」


日本で言う所の富士山みたいなものかな?観光地ではなさそうだが。

ラキナ火山の周囲には、ドワーフたちが国を作っており、鍛冶や板金などが盛んらしい。


「そこで手に入る武器や防具は高値で取引されているな」

「・・・思ったんだけどさ」

「ん?」

「ダイジュナって結構人間社会に詳しいよな」

「まぁな。我は恵み緑を司る精霊だからな」

「植物があるならどこでも分かるってか?」

「その通りだ。まぁ聞こうと思わんと聞こえんが」


暇な時にそうして時間を潰しているらしい。割とミーハーだったりするのか?


「最近の若い者たちの間では、何やら変わった演劇が流行っているそうだぞ」

「何でそんなことまで聞いてんだ・・・?」

「意外と重要な事だぞ?そういったのも精霊達の流行りにある時もあるからな」

「姿が見えないことをいいことに金払わないで見てんな?」

「まぁ姿が見られないしな」


なんかそれはずっこくないか?


「あ。そういえば封国ってなんか目印あるか?」

「目印?」

「そうそう。何かあればキクヒメに頼めば外見ないでも勝手に到着してくれるし」

「それなら、天高く聳え立つ氷の塔があるな」

「封印のやつ?」

「そうだ。近づけばすぐに分かるだろうな」


それだけ高く氷があって、しかも全く溶けないと。

全く、魔法ってのは物理法則に喧嘩売ってるな。

嫌しかし、これはそもそも魔法をそういう風に考えるのが間違いなのかもな。

時すら止めるという氷結。それはそういう物だと思ってた方が良いのかもしれない。

ストレングスギアで再現しようとしたら、それなりに解析は必要だろうが。


だがその場合は今の設備ではキツかもな。

サーベス内のでも、基地内のでもな。これは新しいのが必要か?

そもそもがゲーム内のアイテムを調べる為の物だ。この世界の品物も今はまだ解析できているが、どこまで通用するか分からない。

それを考えたら、こちらの世界に合せた設備が必要になるのは当然だ。


「必要なのはすべての物を解析出来るシステムと・・・あと一歩何かいるか」

「今の会話から何故その言葉が出てくる?」

「いや、その封印の氷を調べてみたいなって」

「展開が速いな・・・だがそう言うことなら、解析魔法を覚えるとよかろう」

「・・・ほう?」


解析魔法。心惹かれる魔法の言葉が聞こえた。


「それはどんな魔法なんだ?」

「お、おう。一気に目の色が変わったな」


そらそんな気になること言われたらそうなるわ。

ダイジュナはやれやれと言った感じだが、丁寧に教えてくれた。


「解析魔法とは、その名の通り万物を解析し、その情報を知るための魔法だ」

「何でも?そんなのもあるのか」

「当然知れる情報には限りがある。物の持つ力が強大であればあるほど、調べるのは難しい」

「それを調べる為には?」

「使用者の実力次第だな。その者の持つ知識や魔力などが関わってくる」


情報を知るための方法は二つ。

専用のスクロールに魔法が自動で書き出してくれる方法。

頭の中に直接知ったことが流れる方法のどちらからしい。


あまりに情報が多い場合、後者のやり方では頭痛がしたり、最悪死ぬらしい。

書きだしの方は時間は掛かるがその分安全なんだとか。


「情報量にもよるが、書き出すのに丸一日は掛かる」

「うお。結構かかるんだな」

「調べるのにも時間が掛かるということだ」

「なるほど通りだな」


そこらへんは俺の解析機器と変わらないのか。

あれも素材が未知な物であるなら時間が掛かる。そうでないなら一瞬で終わるが。


「物の力が強大ってのは、魔力が多いとかそういう?」

「そういうこともある。それ以外の要因もある」

「それ以外?」

「ああ。我らのような存在が魔力を物に込めた場合は力がそれだけ強くなる」

「これみたいに?」

「ああ。その指輪も普通の物とは違い効果が高いからな」


ほぉほぉ・・・・それは・・・いつか調べないとな。

ダイジュナの事もそうだが、この指輪とそれ以外の違いが知りたいところだ。


「普通は精霊に関する補助などは出来ないからな」

「すげぇんだなお前」

「一応長生きはしているからな」


そう言う問題かそれ?

てか、うちの子達も最終的にはそれくらいになるのか?


「なる。才能があるからな」

「あ、才能ってそこまでなのね」

「というか、大体の精霊は生きていれば大抵これくらいはいくのだ」

「は?マジか?」

「おう。とは言っても、そこまで長生きするのは稀なのだが」

「精霊って死ぬのか?」

「当然死ぬ。確かに他の生物に比べたらよっぽど死ににくいのは確かだが」

「ほ~」


そうか。精霊もそら生きてるんなら死ぬよな。


「・・・てか、ののか達どこ行った?」

『シュミレーションルームで睡眠をとっております』

「あら、お昼寝中か」

「それだけ励んでいたということだろう」

「だな。猫玉ラックは位置取りが大事だから」

「まぁそれだけではないだろうが」

「ん?」

「何、初めて契約した者と戦うのだ、気合も入るという物だろうよ」

「そういうもんか?」

「らしいぞ。我は経験したことはないが」


まぁ気合が入っているってのは良いことだよな。


「あいつら布団かぶってる?」

『先ほど子機を用いて掛けました』

「ナイス。精霊でも風邪引くかもしれないしな」

「・・・いや、精霊は風邪は引かんぞ」

「え」

「あ、いや・・・しかし体調が悪くなることはあるな」

「それはあるのか?!」

「ある。環境が変わったり嫌いな物が近いとそうなる」

「お前も?」

「我は好き嫌い無い・・・あ、海水は嫌だな」

「植物だからか?」

「べたつくのがな」


植物は海藻も含んでいるそうだからそれは問題ないらしいな。

てか、気になる理由がちゃっちいな。


「我などまだいい方だぞ。水の奴など水の質に文句をつけてくるからな!」

「お前ら結構強くて偉い精霊なんだよな?」


何か威厳とかそういう部分が死んできてるぞ。

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